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そんな計画が進行形の人は、ワクワク気分と間取りや資金計画などに頭を悩ませているかもしれません。
特に、これから長い間住んでいく我が家ですから、家族みんなの希望をしっかりと詰め込んだ家にしたいですよね。
そこで重要となるのが、「収納スペースをいかに確保できるか」という点です。
収納スペースというと、以前は各部屋ごとにクローゼットを作ったり、和室であれば押入れを検討したと思いますが、最近は「ファミリークローゼット」を設置する人が増えています。
収納スペースを確保するためにファミリークローゼットをただ設置すればいいのかというと、それで充分というわけではありません。
家族の人数によって最適な大きさが異なり、また家事動線を考えて設置することや、ライフスタイルを考慮してどこに作るのが最適かを検討する必要があります。
ここでは、そもそもファミリークローゼットとはどういうものか、床面積や設置場所、設置するメリット・デメリットなどについて紹介していきます。
家事の効率化に大変役立つファミリークローゼットについて、さっそく確認していきましょう。
ファミリークローゼットって何?
Photo by Artem Bali on Unsplash
今でもクローゼットといえば、各個人の部屋に設置されていることが多いでしょう。
しかし、最近では、家族全員の衣類を一か所に集めて収納する「ファミリークローゼット」が人気です。
テレビ番組にも「家事の時短」について特集されることがありますが、ファミリークローゼットも家事の時短に繋がることから、住宅を建てるときには取り入れたいと考えるのでしょう。
たしかに、乾いた洗濯物をそれぞれの部屋に運んでたたんで収納するよりも、ファミリークローゼットにまとめて収納した方がスムーズですよね。
また、せっかくならただ収納するだけのスペースにするのではなく、あえて「見せる収納」にしてアパレルショップのように仕上げる方もいます。
収納スペースとはいえ、気持ちよくすっきりと使えるように、色々な工夫ができそうですね。
ファミリークローゼットには2種類ある
ファミリークローゼットと一言で言っても、大きく分けてウォークインクローゼットとウォークスルークローゼットの2種類がありますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
ウォークインクローゼット
ウォークインクローゼット(WIC)とは、中に人が入れる大きさのクローゼットのことを言います。
レイアウトはいくつかバリエーションがあり、L字型のものがメジャーですが、スペースが細長い場合は一列型となることもあります。
また、比較的スペースを確保できる場合は、左右に収納スペースを配置したタイプや、コの字型にパイプを配置したタイプなどもあります。
ウォークスルークローゼット
ウォークインクローゼットと似ていますが、出入り口が2つあり、人が通り抜けできるタイプのものをウォークスルークローゼットといいます。
それぞれの出口が別の部屋に通じているため、動きやすさや回遊性が高められます。
出入り口には扉を付けることもできますが、ほとんどのケースでは扉などはつけないようです。
ファミリークローゼットの大きさはどの位?
ファミリークローゼットを配置するときにポイントとなるのが、大きさ、クローゼットの形、そしてどこに作るか、です。
家族構成や人数によって必要な面積は異なりますが、ファミリークローゼットの中にある程度のものを収納し、なおかつその中で動くことを考えると、3畳~4畳程度の大きさは欲しいところです。
子供がいれば成長にあわせて、普段着だけでなく制服や鞄、部活の用具など、収納するものも増えていきます。
もちろん大人だって、長い年数を住み続ければ、いつの間にか荷物は増えていくものですよね。
6畳もあれば非常に収納力のあるファミリークローゼットができそうですが、しかし、その分リビングや寝室、子供部屋などのスペースが減ってしまっては意味がありません。
一般的に、一戸建て全体の理想的な総収納量は、床面積に対して10~15%と言われています。
もちろんファミリークローゼットだけで、この収納量を取るわけにはいきません。
他にも、キッチンならパントリー(食品庫)、和室なら客用布団や座布団を締まっておく押し入れ、さらに掃除機やほうきなどの掃除用具や日用品のストックなどをしまう収納庫などもほしいですよね。
どの場所にどんな収納が必要か、間取りを考える時には家全体で収納を考えることがポイントです。
ファミリークローゼットを設置するおすすめの場所
ファミリークローゼットの設置場所を決めるポイントは、家事動線を考えること、いわゆる「動線設計」が重要になってきます。
せっかくの収納スペースも、使い勝手の悪いところに設置してしまうと効果が半減してしまいます。
家族のファミリークローゼットを効率的に利用するためにも、それぞれの「一日の行動パターン」に合わせて設置場所を検討してみましょう。
では、ファミリークローゼットの人気設置場所をいくつか紹介していきます。
バルコニーのそばなら乾いたら即収納が可能
洗濯機で洗った洗濯物を干して、乾いたら取り込んでアイロンかけ、各部屋のタンスやクローゼットに収納する。
一般的な洗濯の流れですが、こうしてみると家事の中でも洗濯は手間のかかるものですね。
洗濯に割く時間が少ないという家庭では、少しでも効率的な洗濯動線を考えると、バルコニーに直結した場所にファミリークローゼットを設置するのもありです。
いっそのこと、ファミリークローゼットのそばにランドリールームを作り、洗濯機と大きめの洗面台を設置して、洗濯が終わったらバルコニーで干し、乾いたらファミリークローゼットにハンガーのまま収納する、という流れなら、家事の時短も可能ですね。
可能であれば、ランドリールームに雨天時用のちょっとした物干しスペースを作ったり、小さな棚を作り付けしてアイロンがけスペースを確保しておくとさらに便利です。
うちまさに洗濯室兼ファミリークローゼットあるよ(こないだ見せたっけ?)今の家換気システムとかちゃんとしてるから案外湿気大丈夫みたい。
— スヤ子@貧乳中 (@Pureplus) 2018年11月11日
玄関脇のファミリークローゼットは、寒い日にアウターを取りに戻るのもラク
ファミリークローゼットを玄関脇に設置するというと、「えっ!玄関に?」と驚く方もいるかもしれません。
というのも、玄関にもファミリー玄関といって、家人専用のプチ玄関を設置している家が増えているからです。そのファミリー玄関を少し拡張すればいいのでは?と考えますよね。
でも、玄関収納として靴はもちろん、家族分の傘や子供の部活用品、ゴルフや釣りなど趣味道具、ベビーカーや外遊び用おもちゃなど、意外に物が多いのです。
そのため玄関脇にファミリークローゼットを設置すると、例えば家に帰ってすぐに汚れたユニフォームや仕事着を脱いで、キレイな部屋着に着替えることができるので、家の中に余計な汚れを持ち込まずに済みます。
また、一旦は外に出たものの、「ちょっと寒いな」という時には、家に戻ってすぐにアウターを取り出せるので、忙しい朝の時短に便利です。
洗面所兼用ファミリークローゼットは便利さバツグン!
Photo by Jose Soriano on Unsplash
洗面所にファミリークローゼットを設置すると、洗面や入浴時に大変便利です。
家族全員のタオルや着替えを収納しておけるので、それぞれが使いたいときに自由に使えます。
ただし、洗面室にファミリークローゼットと考えたとき、気になるのは「湿気」ですよね。
そこで湿気対策として、ファミリークローゼット内に換気扇や換気窓を設置したり、床材や壁材を無垢や漆喰などの吸湿性の高いものにして、湿気によるカビや結露などを予防します。
さらに、天井付けの扇風機を設置して、強制的に空気を循環させるというのも手です。
脱衣室と兼用の場合は、夏のお風呂上りにも扇風機は大活躍するのではないでしょうか。
ファミリークローゼットに窓は必要?
湿気や埃対策として、ファミリークローゼットに窓を設置するかどうか、迷うかもしれません。
というのも、窓を設置してしまうと壁の面積が減ってしまい、収納することもできなくなるからです。
では窓を設置するメリットは、湿気対策以外にもあるのでしょうか。
まず、メリットとしては次のことが挙げられます。
- 窓を開けて換気できるので、掃除機をかけても安心
- 日中は日が差すため、電気をつけなくてもいい
換気はやはり、窓を開けるのが一番ですよね。
掃除機をかける時も埃が舞い上がってもいいように、窓を開けておければ衛生的です。
しかし、その一方で次のようなデメリットもあります。
- 窓がある場所には収納スペースが作れない
- 窓からの日差しで衣類が日焼けしてしまう
収納スペースが作れないことはもちろん、窓からの日差しが強すぎると、衣類が日焼けしてしまう可能性があります。カフェカーテンやブラインド、ロールカーテンなどを設置する必要がありますね。
ファミリークローゼットのメリット・デメリット
ご説明してきましたとおり、ファミリークローゼットは家事を効率的にこなす上で大変役立つものです。
ここで改めて、ファミリークローゼットのメリットやデメリットについて確認しておきましょう。
【メリット】
- 家族分の洗濯物をそれぞれの部屋に運ばなくてすむ
- 家族の服の管理がしやすい
【デメリット】
- クローゼット内に人が入るので収納スペースが減る
- 子供が大きくなると家族と一緒の収納を嫌がることがある
ファミリークローゼットがあると家事の負担は軽減されますが、収納スペースが少なくなったり、子供が大きくなったときのことを考えたりする必要があります。
気を付けよう!ファミリークローゼットがなくて失敗したケース
新築を建てた人の中で、ファミリークローゼットがなく「失敗した!」と後悔している人もいます。
これからファミリークローゼットを設置しようと考えている人の参考になるように、失敗例についてまとめてみました。
「玄関にファミリークローゼットを置けばよかった!」
玄関にファミリークローゼットを設置すれば、コートなどをかけておけるため、特に花粉の時期など家の中に花粉を持ち込まずに済みます。
それほど大きなスペースでなくてもいいので、設置を検討してみるのもいいですね。
「1階にファミリークローゼットを置けばよかった!」
ファミリークローゼットを設置せずに、各部屋にクローゼットを設置すると、洗濯物を各部屋まで運び収納しなければなりません。
特に2階の部屋に運ぶのがつい面倒になってしまい、1階に置きっぱなしになってしまうことがあるようです。
マイホームで後悔したこと
・1階にもう一部屋(4.5帖でいい)
・ネイル部屋をリビング通らず作りたかった
・屋根ありデッキをつくりそこで洗濯干したかった
・1階にファミリークローゼットほしい
・洗面所とランドリールームを分けたかった— みんみん (@hona_119) 2018年8月3日
ファミリークローゼットを設置するなら注文住宅がおすすめ
ファミリークローゼットは、それぞれの家庭にあった大きさと、家事動線にあった場所に設置することがポイントです。
そのためにも、どんな間取りの家がいいのかを考える必要が出てきます。
建売住宅はすでに間取りができあがってしまっているので、その出来上がった空間に、自分たちのライフスタイルを合わていかなければなりません。
中には自由設計を謳ったものもありますが、ほとんどが設計や作業の効率を優先して、大半は同じような間取りになっているようです。
となると、こだわりのファミリークローゼットを設置したくても難しいですよね。
そこでおすすめしたいのが、注文住宅で自由に間取りを考えて家を建てるという方法です。
注文住宅であれば、「収納を充実させたい」「ファミリークローゼットを設置したい」といった希望を取り入れた間取りの提案をしてくれます。
自分で考えてもいいですが、家を建てる土地が正方形や長方形などではなく、ちょっと変形していたりすると、その上に建つ家の形も変わってくるため、自力で間取りを設計するのは難しいでしょう。
そう言った場合は、専門家に任せてしまった方が、驚くような提案をしてもらえる確率が高くなります。
しかし、ではどのハウスメーカーの注文住宅を選べばいいの?となる人もいるでしょう。
そこでまずはカタログを集めることから始めてみましょう。
おすすめなのは複数の注文カタログを一括請求できる 「持ち家計画」 です。
「持ち家計画」 なら、いろいろな注文住宅のカタログを手間をかけずに集めることができますよ。
持ち家計画にはこんなメリットがある
「持ち家計画」は、まだ具体的な間取りが決まっていなくても、簡単な項目を入力するだけで、様々なハウスメーカーの資料を無料で請求できます。。
事前にカタログを請求しておくことで、費用感を知ることができて、住宅ローンなどの資金を計画しやすくなります。
また、カタログを見て気に入ったハウスメーカー・工務店があれば、プランや間取りの見積もり等についての相談、展示場への見学申込も自宅にいながら簡単にできるのでありがたいです。
持ち家計画の特徴
「持ち家計画」 には、次のようなサービスの特徴があります。
- 複数社の住宅カタログを無料で一括請求できる
- 住宅建設費の概算が分かる
- 設計プランを確認できる
- 優良ハウスメーカーが豊富である
- 建物価格、ライフスタイル、建築予定地などから住宅カタログが探せる
気になったハウスメーカーを複数社選べるので、同じ条件でどのくらいの予算がかかるのかを比較することができます。
ハウスメーカーを決めるために相見積もりは必須
住宅は人生の中で最も高額な買い物です。
そのため、安心して依頼できるハウスメーカーを選びたいですよね。
これから何十年も住んでいく家を建ててもらうのですから、性能やデザイン、価格などをしっかり比較するためにも、複数のハウスメーカーから相見積もりを取るようにしましょう。
相見積もりを取る場合は、ファミリークローゼットを設置したいなど、具体的な希望をあらかじめまとめておき、おおよその予算も伝えておくといいでしょう。
同じ条件でより安く施工してくれるところを選ぶだけでなく、担当者の対応などもしっかりとチェックすることが重要です。
まとめ
ファミリークローゼットは、家事動線を考える上でとても大切なものとなります。
家事の中でも労力を要する洗濯を効率的に済ませるには、洗面スペースの隣やバルコニーの隣などに設置するといいでしょう。
また、玄関に設置すれば、外に持ち出す荷物も収納できますし、帰宅してすぐに着替えて家事にとりかかることもできます。
住む年数が増えるにつれ収納するものは増えていきますので、余裕を持たせた使いやすい収納スペースを確保できるといいですね。
もしファミリークローゼットの設置場所に迷ったら、新築物件のWeb内覧会なども覗いてみると、良いアイデアが湧き出るかもしれませんよ。