
銀行振込は取引先への支払いや従業員への給与など企業活動に欠かせない業務ですが、入力や確認に多くの時間が割かれています。経理担当者や経営者にとって、この作業は本業を圧迫するだけでなく、ミスやコスト増加の原因にもなりかねません。
銀行振込の手間を解消できれば、業務効率が高まり、資金繰りや経営判断にも余裕が生まれます。そこで、中小企業が取り入れやすい振込効率化の方法を紹介します。
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銀行振込の手間が経理を圧迫する3つの理由
銀行振込はさまざまな手間が発生し、会社の業務に影響をあたえます。ここでは、主な経理の業務や財政を圧迫する3つの理由を解説します。
入力作業や確認に時間がかかる
銀行振込では、口座番号や金額を正しく入力し、誤りがないか丁寧な作業や確認が必要です。
少しの入力ミスでも再振込や取引先との連絡が必要となり、業務時間がさらに膨らみ、取引先の信頼を失ってしまいます。このようなミスが発生してしまうと、経理担当者の負担や心理的ストレスが増加してしまうため、細心の注意を払ったり、注意喚起を行わなければなりません。
しかし、丁寧な作業を心がけると確認作業に時間を取られすぎてしまい、他の業務に対応する時間が減ってしまいます。
振込件数が多いと作業が煩雑化する
仕入れや外注費の支払いが多い企業では、振込件数が数十件から数百件に及ぶことも珍しくありません。その場合、取引先ごとに異なる金額や支払期日を管理しながら処理する必要があり、繁忙期には残業が常態化するケースも見られます。
振込件数の多さは単純に時間を奪うだけでなく、作業精度の低下にもつながりかねません。ミスの発生にもつながりかねないため、できるかぎり避けたい状況といえます。
手数料によるコストやミス発生時のリスク
銀行振込では1件ごとに数百円の手数料がかかるため、件数が増えると大きなコスト負担になります。さらに誤振込による再処理や支払い遅延による信用低下など、目に見えないコストも発生します。中小企業にとっては少額でも積み重なると経営に響くため、振込作業は効率だけでなくコスト面でも改善が求められています。
銀行振込の手間を解消する対策
銀行振込の手間を減らすためにまず取り組みやすいのが、ネットバンキングの活用です。これまでのように銀行窓口やATMに出向く必要がなく、社内や自宅からオンラインで手続きが完結します。
振込先や金額をその都度入力する手間は残りますが、振込先情報を登録しておけば繰り返し利用でき、入力時間を大幅に短縮できます。さらに、多くの金融機関が提供している一括振込機能を使えば、複数件の支払いをまとめて処理できるため、作業効率は格段に上がります。
加えて、予約振込を設定すれば期日に自動で送金されるため、支払い漏れの防止にもつながります。これらを組み合わせることで、日常的な銀行振込の負担を大幅に軽減することが可能になります。
さらに銀行振込を管理したいならクラウド会計がおすすめ
銀行振込をさらに楽にしたい場合は、クラウド型の会計ソフトの導入がおすすめです。従来のダウンロード型では実現できないメリットが、クラウド型の会計ソフトにあります。ここでは、銀行振込が楽になる理由を3つ紹介します。
口座連携による仕訳の自動化
銀行口座をクラウド会計ソフトと連携させれば、入出金データが自動的に取り込まれ仕訳まで自動処理されます。これにより手入力の必要がなくなり、入力作業の時間削減とミス防止を同時に実現できます。
オンライン上でやり取りするため、ダウンロードするタイプの会計ソフトにはないメリットです。日々の取引処理を効率化することは、経理担当者の負担を大幅に軽減します。
入金消込を自動化して確認作業を削減
入金消込は請求と入金を突き合わせる重要な作業ですが、件数が多いほど時間と労力を要します。クラウド会計ソフトを導入すれば、取引先ごとの請求書データと銀行口座の入金情報を自動で照合し、入金済みかどうかを瞬時に判別してくれます。
これにより、担当者が一件ずつ入金明細を確認する必要がなくなり、大幅な業務効率化が実現可能です。また、入金漏れや誤消込といったヒューマンエラーも防止でき、資金状況を正確に把握しやすくなります。
経理データを一元化し経営判断を迅速に
クラウド会計ソフトを活用することで、銀行振込や入金情報に加え、売上・経費・請求・支払いといったあらゆる経理データを一元的に管理できます。これにより、経理担当者はバラバラに存在していたデータを探す必要がなくなり、リアルタイムに会社全体の資金状況を把握できます。
経営者にとっては、資金繰りの見通しが立てやすくなり、急な資金需要や支払いへの対応力が向上するでしょう。さらに、会計データが常に最新の状態で蓄積されるため、決算や資金計画の精度が上がり、戦略的な経営判断をスピーディーに行えるようになります。
銀行振込を外注・代替し手間をゼロに
銀行振込の手間を解消したい場合は、外部サービスを利用するのもひとつの手です。主なサービスや代替方法を3つ解説します。
振込代行サービスを利用して業務を一括処理
振込代行サービスを活用すると、取引先ごとに異なる口座番号や金額を入力する手間がなくなり、支払業務をまとめて処理できるようになります。振込代行サービスを利用すれば、担当者は振込データをサービス側に渡すだけで済むのです。データ送付後は、代行会社がスケジュールに従って支払いを実行します。
複数の銀行に振り分ける場合も一度の依頼で完了するため、操作の煩雑さが解消可能です。人的ミスのリスクを軽減しつつ、コア業務へ集中できる環境を整えられるのが大きな魅力といえます。
クレジットカード払いで資金繰りに余裕を
銀行振込の代替手段としてクレジットカード払いを導入すれば、支払期日をカード会社の引き落とし日まで延長でき、資金繰りに余裕を持たせられます。振込に比べて入力作業の負担が軽く、オンライン上で完結する点も利点です。
さらに、カード利用に伴うポイント還元や特典を受けられる場合もあり、実質的なコスト削減につながるケースもあります。資金不足のリスクを避けつつ効率的に決済できる手段として、積極的に検討する価値があります。
請求書支払い専用サービスを活用
近年は、請求書の受け取りから支払いまでを自動化できる専用サービスも登場しています。取引先から受領した請求書をシステムに取り込むと、そのまま銀行振込やカード決済へとつながり、経理担当者の手をほとんど介さずに処理が完了します。
入力作業や確認作業を徹底的に削減できるうえ、クラウド会計ソフトと連携すれば仕訳も同時に自動化されます。請求から支払い、会計処理までを一貫して効率化する仕組みは、業務全体の生産性を底上げする強力な武器となるでしょう。
INVOYカード払いで銀行振込の手間を省こう
銀行振込の煩雑さを解消する手段として注目されているのが「INVOYカード払い」です。取引先がカード決済に対応していなくても、INVOYが代行して振込を行う仕組みのため、企業側は自分で銀行に出向いたりネットバンキングに入力したりする必要がありません。
さらに、クレジットカードの支払いサイクルを活用できる点は大きなメリットです。実際の資金の引き落としまでに一定の猶予が得られるため、手元資金を有効活用しながら支払いを済ませられます。例えば月末に仕入れの支払いを行っても、カード会社への支払いが翌月末や翌々月になるケースもあり、その間に売上が入金されれば資金繰りに余裕が生まれます。
銀行振込の手間削減とキャッシュフロー改善を同時に実現できるINVOYカード払いは、経理効率化を目指す中小企業にとって、非常に有効な選択肢といえるでしょう。
銀行振込の手間を減らすための導入ステップ
銀行振込の手間を減らすための手段やサービスを紹介してきましたが、導入する前に適切な検討を行うことが大切です。ここでは、導入までの流れを3段階に分けて紹介します。
現状の振込業務を可視化して課題を洗い出す
効率化を始める前に、まずは現在の振込業務を詳細に把握することが重要です。どの部署がどのように振込データを作成しているのか、承認フローはどれくらいの手間を要しているのかを整理すれば、非効率なポイントが浮き彫りになります。
例えば入力作業の重複や確認漏れが多いと判明すれば、自動化の導入効果も大きくなるでしょう。課題を正しく洗い出しておくことで、後の改善策がむだなく進められる基盤が整います。
適切なツールやサービスを比較検討する
振込の効率化を進めるには、業務規模や振込件数に応じた最適なツールを選ぶ必要があります。振込代行サービスやクラウド会計ソフト、請求書支払い専用サービスなど、選択肢は多岐にわたります。
それぞれ手数料や導入コスト、セキュリティ水準に違いがあるため、複数のサービスを比較検討する姿勢が欠かせません。短期的な利便性だけでなく、長期的に業務に適合するかどうかを見極めることが、最終的な成果につながるでしょう。
段階的に導入し定着を図る
新しい仕組みは一度に全面導入するよりも、段階的にテストを行いながら浸透させたほうが安全です。まずは小規模な取引や一部の部門で試験導入を行い、操作性や不具合の有無を確認すると安心できます。
そして、改善点を反映させながら全社的に広げていけば、スムーズに定着させられるでしょう。社内ルールや承認フローと組み合わせて運用を最適化すれば、業務の効率化とリスク低減を両立できる体制が完成します。
まとめ
銀行振込は長年当たり前のように行われてきた手段ですが、件数が増えるほど入力や確認に時間を奪われ、担当者の負担が大きくなる要因になりがちです。そこで振込代行サービスやカード払い、請求書支払い専用サービスを取り入れれば、手作業の煩雑さを減らし、資金繰りにも柔軟性を持たせられます。
さらに導入を段階的に進めれば、リスクを抑えながら業務効率を確実に高めることが可能です。振込の手間を削減する取り組みは、経理担当者の働き方を改善し、会社全体の成長を後押しする一歩になるでしょう。
