セラミドは最近注目の美肌成分とだけあって、配合されている化粧品も実に様々。
値段にも幅がありますが、実は配合されているセラミドの種類も様々だということはご存知でしたか?
今回は、より効果的なセラミドが配合されている、おすすめの化粧水をご紹介。
そのほかにも、セラミド化粧品の正しい選び方や使用時の注意点、セラミドがもたらす効果についてなど、しっかりと解説していきます。
セラミド配合化粧水は市販でも売っている
セラミドが配合された化粧水は、実は手に入れやすく、身近なドラッグストアなどでも簡単に購入することができます。
ただし、化粧水に配合されているセラミドには種類があり、どのセラミドが含まれているかによって効果にも大きく差が出てしまいます…。
プチプラ価格で売っているセラミド配合化粧水には、やはり値段相応のデメリットがありますので、しっかりとチェックしてくださいね。
プチプラのセラミド化粧水のデメリット
プチプラ価格の化粧水は、やはり原価を抑えるため「合成類似セラミド」という種類の成分が配合されていることが多いです。
これは、厳密に言えばセラミドではありません。
あくまでセラミドの構造に似せて作った、全く別の物質と捉えましょう。
多少の保湿効果はありますが、本来のセラミドが持つレベルには到底達しないものが多いので、本気で保湿ケアがしたいのなら避けるべきでしょう。
では、どのようにセラミド配合化粧品を選べばよいのか、次で解説していきます。
セラミド配合化粧品の選び方とは?
セラミド配合化粧品の正しい選び方とは、ずばり「セラミドの種類選び」にあります。
化粧品に配合されるセラミドは大きく4タイプに分けることができます。
これらのタイプはそれぞれ特徴が異なり、効果にも大きな差があるのです。
化粧品で効果をしっかりと実感したいのならば、より効果的なセラミドの種類を知り、選んでいきましょう。
セラミドの種類で選ぶこと
そもそもセラミドとは、お肌の角層の隙間を満たしている細胞間脂質の主成分です。
セラミドの主な働きは水分保持機能とバリア機能で、お肌を健やかに保つために本来備わっているものです。
しかし加齢などの原因によってセラミドは減少していってしまうため、これを補うための有効成分として化粧品に配合されています。
天然由来のもの、合成由来のものなど様々な種類がありますが、大きくは4つに分けられます。
結論から言ってしまえば、オススメなのはそのうちの1つ「ヒト型セラミド」なのですが、次の項目ではそれぞれ解説していきますね。
【おすすめ】ヒト型セラミド
酵母などを用いて、人が本来持っているセラミドと同じ構造で人工的に作られています。
保湿力が高く、刺激が少ないので肌質を問わずおすすめできる成分です。
最近ではナノ技術などによってお肌への浸透力がUPしているのも嬉しいですね。
美容業界でも注目されており、これからさらに進化が期待できます。
成分表示での表記例:セラミド2、セラミドAG など
※見分け方=「セラミド+数字」もしくは「セラミド+アルファベット」
天然セラミド
馬などの動物から抽出した比較的高価な天然のセラミドで、保湿力が高いです。
ただし人のセラミドとは構造が違い、化粧品として皮膚に塗るだけでは浸透しづらく、なかなか本来の保湿力を発揮することができません。
こちらはスキンケアではなくサプリなど内服で摂取したほうが効果的です。
成分表示での表記例:セレブロシド、ウマスフィンゴ脂質 など
植物性セラミド
植物から抽出された天然のセラミドです。
代表的なものには、こんにゃくや米ぬかなどがあり、とくにこんにゃくはアレルギー反応なども少ないため注目されています。
ただしこちらも人のセラミドとは構造が違い、保湿力や浸透力はヒト型セラミドに劣ります。
表記例:コメヌカスフィンゴ糖脂質、グルコシルセラミド など
合成セラミド
おもに石油を主成分として、科学的に合成された物質です。
構造はヒトのセラミドに似せてあり、これらが入っている化粧品は「セラミド配合」と謳うことも出来ますが、実はまったくの別物。
別名を「疑似セラミド」と言うほどで、本来のセラミドよりはかなり保湿力が低いです。
ただし原価が安く抑えられるため、低価格な化粧水などに配合されていることが多いので注意が必要です。
表記例:ヘキサデシキロンPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド など
セラミド以外の保湿成分にも注目
ここまではセラミドについての解説でしたが、もちろんほかの保湿成分も忘れずにチェックすることが大切です。
セラミドとの相性の良さを重視するのなら、水溶性成分であるヒアルロン酸やグリセリンがオススメ。
油性成分であるセラミドと組み合わせることで、肌への浸透性をより高めることができます。
相乗効果で、より高い保湿効果が生まれますよ。
続けられる価格の物を選ぼう
スキンケアで何よりも大切なのは、適量の使用をきちんとつづけること。
例え高い化粧品を奮発して買ったとしても、もったいなくてチビチビ使ったり、使い続けられなかったりしては意味がありません。
毎日無理なく使えられるものを選ぶことが大切です。
肌の悩みに合ったものを
スキンケアの基本は保湿をして乾燥を防ぐことですが、それ以外にもお悩みは様々ですよね。
保湿ができることは最低条件として、その他に自分のお悩みに応えてくれそうな成分が入っているものを選んでいきましょう。
次の項目では、おすすめのセラミド配合化粧水をご紹介していきます。
全てヒト型セラミドがしっかりと配合されているので、保湿ができることはもちろん、プラスアルファのケアができるものを選びました。
どんなお悩みに効果的なのかという点も、併せて解説していきますね。
オススメのヒト型セラミド配合化粧水4選
セラミドの中でも、もっとも高い保湿効果が見込めるヒト型セラミドが配合された化粧水4選です。
どんなお悩みを持つ方におすすめなのか、というところも解説していきます。
お気に入りを見つけてくださいね。
アヤナスローションコンセントレート
こんな方におすすめ…ひどい乾燥肌・敏感肌/ストレスが多いと感じている方
敏感肌向けブランドである、アヤナスから発売されている化粧水です。
セラミドの中でも保湿機能の高い「セラミド2」が配合されているほか、成分がナノ技術化されていることによって浸透率が通常の3.3倍にも上がっています。
また、独自の技術によってストレスによる肌荒れを防ぐ成分も配合されています。
2本目以降はリフィルでお得に購入できるとあって、続けやすいのも嬉しいですね。
エトヴォス セラミドスキンケアバイタライジングローション
こんな方におすすめ…乾燥肌・敏感肌/肌のハリ・ツヤが欲しい方
この化粧水の特徴は、ヒト型セラミドが5種類も配合されているうえ、人の皮膚に近いバランスに整えられているという点。
とくにセラミドの中でも「しわの軽減効果が期待できる」とされる、セラミド3が配合されているのも注目ポイントです。
さらに、いま話題の幹細胞エキスも配合されており、肌にハリ感をもたらします。
肌に刺激のあるとされる6つの成分(※)を取り除いているので、敏感肌の方でも安心して使うことができますよ。
※…合成界面活性剤・鉱物油・シリコン・タール系色素・合成香料・パラベン
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シーボディイデアアクト プラチナVCローション
こんな方におすすめ…乾燥肌・混合肌/毛穴ケア・美白ケアがしたい方
こちらはヒト型セラミドが5種類配合されているほか、ハイドロキノンやアルブチンなど美白ケアに効果的な成分が多く配合されています。
最新型のビタミンC誘導体も配合されているので、毛穴対策にもオススメの化粧水です。
本来は両立が難しい、保湿ケアと美白ケアを同時に叶える貴重な商品ですね。
セルピュア モイスチャーローション
こんな方におすすめ…敏感肌・乾燥肌/ハリ感が欲しい方
医師監修のドクターズコスメでもあるこちらには、セラミドが3種類配合されています。
セラミドのほか、プラセンタなど肌にハリをもたらす成分も配合されているので、エイジングケアにも期待できますね。
ベタつかず、みずみずしい使い心地も好評です。
セラミド配合のおすすめ化粧水の紹介は以上です。
次の項目では、より効率的にセラミドで保湿ケアするためのアイテムをご紹介していきますよ。
セラミド配合の美容液やクリームもおすすめ!
セラミドは油溶性の物質であるため、水溶性物質が主体の化粧水よりも、クリーム状の化粧品の方が効率よく配合することができます。
こちらでは、セラミド配合のおすすめクリームや美容液をご紹介していきます。
常盤薬品工業 ノブⅢバリアコンセントレイト
低刺激スキンケアシリーズである、ノブから発売されている医薬部外品の美容液です。
セラミド3をはじめとする保湿成分の働きで、肌のバリア機能を強化します。
また、有効成分であるグリチルリチン酸を配合しているため肌荒れにも効果的。
もちろん、敏感肌の方でも安心して使える処方ですよ。
エトヴォスモイスチャライジングセラム
ヒト型セラミドが5種類も配合されている贅沢な美容乳液です。
セラミドのほかにも、ヒアルロン酸やアミノ酸など様々な保湿成分が含まれています。
また、整肌効果をもつ花のエキスなど、植物由来の成分もふんだんに使用。
美容液の美容効果と、乳液の保湿効果が一度に叶うハイブリッド化粧品です。
ドクタープログラムトリニティーライン ジェルクリーム プレミアム
セラミドを始めとする、48種類もの美容成分が配合されているクリームです。
肌にハリ感を与えるツボクサエキスなども配合されており、エイジングケアにも効果的。
ナノカプセル技術によって、濃厚な質感なのに浸透スピードが上がっているのも嬉しいポイントですね。
セラミド配合のおすすめ美容液・クリームは以上です。
では、これらを使用するとお肌をどう改善することができるのか、改めて解説していきますね。
ドクタープログラムトリニティーライン ジェルクリーム プレミアム
セラミド化粧品を使用することで期待できる3つのこと
セラミド=保湿のイメージが強いですが、具体的には何をどう改善してくれるのでしょうか。
改善を期待できる代表的な例を3つ、解説していきます。
肌のバリア機能を回復する
もっとも改善が期待できるのがこちら、お肌のバリア機能です。
そもそもセラミドとは、お肌を守る角層を強くする役割を果たしています。
角層とは、1つ1つの細胞が積み重なって出来ており、その細胞をくっ付けるのがセラミドの役割なのです。
例えるなら、セラミドは肌を守るために積み重なっているレンガの「セメント」のような役割です。
セラミドを取り入れることで、バリア機能が高まるのはこのためです。
普段からセラミドを増やしておけば、季節の変わり目などのゆらぎ肌対策にも繋がりますよ。
乾燥小じわを防ぐ
セラミドは、お肌の水分を保持する力が非常に強いです。
もともとお肌の保水の80%はセラミドが担当しているほどで、その保湿力はコラーゲンなどを大きく上回っています。
そのため乾燥が原因の小じわ程度であれば、セラミドの力で十分防ぐことができますよ。
特にセラミド3はしわへの効果も期待できるとされているので、小じわでお悩みの方は積極的に取り入れていきましょう。
毛穴トラブルを防止する
毛穴トラブルはいくつか種類がありますが、そのほとんどが乾燥やターンオーバーの乱れが原因で起こるもの。
先ほど述べた通りセラミドは、保湿力が非常に高いので、乾燥が原因で開いた毛穴には有効です。
また、ターンオーバーの乱れが原因で起こる毛穴の黒ずみやザラつきにも有効なのです。
セラミドはバリア機能を高めることで、油分と水分のバランスを正常に戻します。
その結果、毛穴の黒ずみやザラつきも改善していってくれますよ。
セラミド配合の化粧品は様々なお悩みに効果的だということが分かりましたが、使うときにもコツが必要ですよ。
次の項目をチェックしてみてくださいね。
セラミド化粧品でケアするときの3つのコツ
いくら優秀なセラミド配合化粧品を取り入れても、ケア方法次第で効果は大きく変わってきます。
こちらでは3つのコツをご紹介していきますよ。
時間がなくてもケアは怠らずに!
忙しい朝などは、ついついスキンケアを省いてしまいたくなりますよね。
しかし、地道なスキンケアこそ1番大切です。
ケアを頑張れば素肌が綺麗になることはもちろん、将来的にはベースメイクにかける時間も短縮できるようになりますよ!
未来への投資と思って、ケアをする時間は惜しまないように努力しましょう。
できればライン使いをしよう
化粧水をセラミド配合のものにするだけでは、実は少し物足りません。
特にエイジングケアに悩む方は、若い頃に比べてお肌のセラミド量が半分以下になっているケースもあります。
美容液やクリームなどからも、積極的にセラミドを取り入れるのがおすすめです。
出来ればライン使いをすると、より効果を実感しやすいでしょう。
テカリが気になる人は使用量に注意
普段からテカリが気になる方は、セラミド配合化粧品の使用量に注意が必要です。
テカリが気になる=皮脂の分泌が多い方は、セラミドを含む油性成分を与えすぎると、油分が過剰になってしまいやすいからです。
特に美容液やクリームの使用量には気をつけて下さい。
テカリやすいTゾーンなどは、「最後に指に余ったものを塗る」程度で良いでしょう。
敏感肌の人がセラミド化粧品を使う時の注意点
敏感肌の方の場合、バリア機能が弱まっているケースがほとんどです。
ケアをするのは良いことですが、やりすぎて刺激にならないように注意しましょう。
セラミド自体は比較的刺激も少なく、バリア機能を高めてくれる効果が高いので、ぜひスキンケアに取り入れることをオススメします。
しかし、それ以外の配合成分には注意が必要ですよ。
「敏感肌用」と謳っていて、かつ刺激を与えにくいようにシンプルな成分のスキンケアシリーズを選んでいきましょう。
【重度の敏感肌におすすめ】キュレルエイジングケアシリーズ
重度の敏感肌の方におすすめなのが、キュレルエイジングケアシリーズです。
こちらは「肌のバリア機能回復」に焦点を当てたシリーズです。
実は、キュレルには合成セラミドが配合されています。
最初に合成セラミドはおすすめしない、と述べているのに矛盾しているように感じられますよね。
しかし、このキュレルに配合されている成分の場合は、ヒト型セラミドよりも肌のバリア機能を効率的に回復できるとされているのです。
逆に、敏感肌で極度にバリア機能が低下しているところに、本来もつ構造と同じヒト型セラミドを与えても、吸収しきれずに流れ出してしまうことがほとんど。
それだと効率も悪くなってしまうので、「まずはバリア機能の回復を強化しましょう」としているのが、キュレルエイジングケアシリーズなのです。
その効果は、アトピー性皮膚炎の方に対するテストでも改善効果が認められたほどです。
普通肌や軽度の敏感肌の方には物足りなく感じるかもしれませんが、重度の敏感肌でお悩みの方には、とてもおすすめできる商品です。
まとめ
セラミドは、保湿やバリア機能の回復など、美肌になるためにはまさに欠かせない成分です。
しかしその量は赤ちゃんの頃がピークで、20代と40代の肌を比べると半分以下になると言われています。
だからこそ、スキンケアできちんと補っていきたいですね。
現在セラミド化粧品は日々進化を遂げていますので、自分に合った化粧品を見つけて、乾燥とは無縁のぷるぷるなお肌を手に入れていきましょう。