太陽がギラギラ照りつけているときは、「紫外線対策は万全!」という方でも、曇りのときなど太陽が見えないときは、「今日は大丈夫かな」と紫外線対策をとらない方もいると思います。
でも、「曇りのときの方が紫外線対策は必要!」というウワサもありますし、本当のところはどうなのか知りたいですよね。
ここでは、紫外線に対する正しい知識を紹介するとともに、日焼け止めの選び方や正しい使い方などを紹介していきます。
天気によって紫外線の量は違うの?
「くもりの時は紫外線対策いらないんじゃない?」
そうですよね。くもりだと日焼けしないし、紫外線も少ないと感じますよね。
確かに雲は太陽光線をある程度遮る効果があるので、地上に届く紫外線量も違ってきます。
では、どのくらい紫外線量が違うのか、「快晴の日の紫外線量を100%」とした場合の割合を天気ごとにまとめてみました。
天気 | 紫外線量 |
---|---|
晴れ | 90% |
薄曇り | 80% |
曇り | 60% |
雨 | 30% |
【参考:気象庁】
https://www.data.jma.go.jp/
雲りの場合は快晴時の60%に、雨の場合は30%まで減少することが分かります。
薄曇りは紫外線量が30%増し?!
上の表のように、薄曇りのときの紫外線量は快晴時の80%です。
しかし、薄曇りの隙間から差し込む太陽光線が周りの雲に反射して紫外線が1か所に集められ、この反射による紫外線量が30%プラスされます。
つまり、80%+30%で110%の紫外線量が地上に届くことになります。
快晴時よりも10%多くなりますので、念入りなUVケアが必要になりますね。
紫外線の種類を確認しておこう
「紫外線=日焼け」というイメージがありますが、そもそも紫外線とはどのようなものなのかよくわからないという方も多いと思います。
お天気のプロである気象庁では、紫外線を次のように説明しています。
太陽からの日射は、波長により、赤外線、可視光線および紫外線に分けられます。
可視光線よりも波長の短いものが紫外線です。
紫外線(UV)の中でも、波長の長い方からA・B・Cと大別されています。
フロン等によりオゾン層が破壊されると、地上において生物に有害な紫外線(UV-B)が増加し、生物への悪影響が増大することが懸念されます。
赤外線は暖かさ・暑さといった熱的な作用があるのに対して、紫外線は日焼けや殺菌効果などの作用があります。
さらに、紫外線はUVA(A波)、UVB(B波)、UVC(C波)の3つに分かれますので、それぞれ簡単に説明しますね。
UVA(A波)
太陽光線全体の約90%を占める紫外線で、波長が長く年間を通して地上に届きます。
3つの紫外線のうち最も害がないとされていますが、活性酸素を発生させるエネルギーが強いため、じわじわと時間をかけて肌の真皮まで浸透しコラーゲンを破壊します。
その結果、シミやシワなどのトラブルを起こすことがあります。
UVB(B波)
地上に届く線量は太陽光線全体の10パーセント程の紫外線ですが、最大でUVAの1000倍ほどの有害性があると言われています。
UVBは肌の表面に影響を与えるので、日焼けで肌が赤くなるなどの炎症を起こしたり、シミやシワ、そばかすなどの肌トラブルの原因になります。
さらに、皮膚がんや白内障などの病気にも発展することがあるので注意が必要です。
3月から9月にかけて地上に多く届き、夏は冬の5倍ほどの線量になります。
UVC(C波)
UVCはオゾン層に吸収されるので地上には降り注がない紫外線です。
しかし、UVAやUVBよりも生物にとって有害であるとされ、近年の地球温暖化によるオゾン層の破壊により、UVCが地上に到達することが懸念されています。
肌トラブルにとどまらず、もっと重大な健康被害を受けることになってしまうようです。
雲の種類によっても異なる紫外線量
一言で雲と言っても、雲にはさまざまな種類があります。
筋状の雲やモコモコした雲など、空を見上げればいろいろな形の雲が見られますよね。
そして雲によって紫外線を通しやすい雲とそうでない雲がありますので、「今日は曇ってるな」という日でも雲の種類によってUVケアをすることをおすすめします。
UVケア必須!紫外線を通しやすい「高積雲」
高積雲とは、小さなかたまりの雲片が集まって、まだら状や帯状になっている雲をいい、まだら雲、ひつじ雲、むら雲とも言われています。
高積雲には雲の向こうに太陽が薄く見える「半透明雲」というものがありますが、この雲が出ると紫外線が地上に届きやすくなるのでUVケアが欠かせません。
紫外線を比較的通しにくいのは「積雲」や「積乱雲」
積雲は、晴れた日によくみられる綿のような雲で、綿雲と呼ばれています。
積乱雲は、雲の厚みが10㎞を超えるほどの厚みがあるもので、夏になるとよく見られる入道雲で知られています。
積雲や積乱雲はその字のとおり雲が積み重なっている状態で、日光は積雲や積乱雲に遮られるため、地上は薄暗くなり、同時に紫外線量も低下します。
このように、雲によっても紫外線量が異なっているのですね。
では次からは、UVケアには欠かせない日焼け止めについてのお話をしていきたいと思います。
日焼け止めには「SPF」や「PA」といったものが書かれていますよね?
あれって、「なんとなく数字が大きい方が効果が高いんだろうな~」とは思いつつも、正確には分からない方も多いと思います。
そこで、SPFとPAにはそれぞれどのような効果があるのか説明していきます。
SPF
SPF(Sun Protection Factor)は、UVBの防止効果を表すもので、数値が高くなるほど大きな効果が期待できます。
でも、この効果について勘違いされることが多く、例えばSPF20の場合、「効果が20時間続く」と思われがちですが、実はそれは間違いです。
紫外線に当たってから日焼けするまでの時間は人それぞれですが、一般的に20分前後かかるそうです。
そこでSPF20の日焼け止めを使うと、日焼けするまでの時間を20倍遅くすることができます。
つまり、日焼けするまで20分かかる方の場合、
20分×20倍=400分=6時間40分
6時間40分程遅くすることができるというわけです。
PA
PA(Protection Grade of UVA)は、UVAの防止効果を表しているもので、「+」の数が多くなるほど高い効果が期待できます。
「+」は1つから4つまでに分けられますので、効果についてまとめてみました。
PA+ | 効果あり |
---|---|
PA++ | かなり効果あり |
PA+++ | 非常に効果あり |
PA++++ | きわめて高い効果あり |
日焼け止め選びの3つのポイント
紫外線対策に日焼け止めを塗る方は多いと思いますが、お店にはたくさんの種類の日焼け止めが売っているので、どれにしようか迷ってしまう方もいるでしょう。
日焼け止めは用途に応じてチョイスすることが大切になりますので、正しい選び方を紹介していきますね。
ポイント1:シーンごとに使い分ける
日焼け止めのSPFは数値が高いほど効果が高く、PAは+が多いほど効果が高いですが、効果の高いものはお肌へのダメージも大きいです。
そのため、いつも効果が高いものをつけるのではなく、必要なときだけにすることが大事です。
シーンごとに最適なものは次のようになります。
- 日常的な外出:SPF20まで、PA++までのもの
- 夏場の外出:SPF30まで、PA+++までのもの
- 南国のリゾート地:SPF50、PA++++
ポイント2:顔用or身体用
日焼け止めには、顔用のものと身体用のものがあり、それぞれ皮膚の厚みや皮脂線腺量などに適したものとなっています。
顔用は、皮膚の乾燥を防ぐために保湿成分などが含まれていて、クリームタイプやミルクタイプが多いです。
一方で身体用は、紫外線吸収剤が含まれていることが多いので、顔に使うには不向きです。
塗る面積が広いため、塗りムラができないようなジェルタイプのものが多いです。
なお、顔・身体兼用タイプも売っていますが、お肌への影響を考えて成分はしっかりチェックしましょう。
化粧品のUV効果も考える
UV対策には日焼け止めだけではなく、ファンデーションや下地などの化粧品にもUVカット成分が含まれているものがありますよね。
でも、化粧品のUVカット効果と日焼け止めのUVカット効果はたし算した分の効果があるわけではないので注意しましょう。
分かりやすく言うと、ファンデーションがSPF20で日焼け止めがSPF25だった場合、合計でSPF45にはならずSPF25になるということです。
おすすめの日焼け止めクリームはこれ
日焼け止め選びを確認したところで、おすすめの低刺激な日焼け止めクリームを紹介します!
ロベクチン プレミアムUVディフェンスは、とにかく低刺激で敏感肌の人にもおすすめな日焼け止めクリームです。子供でも利用できるぐらい低刺激に作られているんだとか。
乾燥や刺激がおこりやすい「紫外線吸収剤」を使わずに代わりに「紫外線散乱剤」を使用。
100%ミネラル成分ながら、しっかりと紫外線から肌を守ることもできるんです。
さらに天然美容保湿成分も入っているので、毎日使っても肌に負担がなく保湿できる日焼け止めクリームです。
【SPF50+ / PA+++】超低刺激だから日常使いのできる日焼け止めクリーム 【ロベクチン プレミアムUVディフェンス】の詳細はこちらから!
日焼け止めの正しい塗り方を知ろう!
「日焼け止めを塗ったのに焼けちゃった!」
「焼けムラができてショック・・・」
といったことで悩んだことはないですか?
日焼け止めをしっかり塗ったのに焼けてしまったり、焼きムラができたりしてしまうのは、日焼け止めを正しく塗っていなかったからかもしれませんよ。
後で後悔しないように、正しい塗り方をマスターしておきましょう!
顔や首への塗り方
日焼け止めをよく振り、1円玉くらいの量を手のひらにとります。
額、鼻、あご、両側の頬の5か所にのせます。
指全体を使いながら隅々まで塗り残しのないように延ばしていきます。
そしてもう一度同じ量を手にとり重ね付けをしていきます。
首は10円玉くらいの量を手にとって、数か所にのせてから軽く広げ、下から上に向けてなじませていきます。
身体への塗り方
身体へ塗るときは面積が広いので塗りムラに気をつけなくてはなりませんね。
腕や足に塗るときは、日焼け止めの容器から直接肌に線を書くように付けていきます。
一度に思い切ってたっぷり付けるのがポイントです。
そして、手のひら全体を使って、大きな円を描くイメージで塗り広げていきます。
肩や胸などは日光に当たる場所で日焼けしやすいため、念入りに塗るよう心がけましょう。
こまめに塗りなおす
せっかく日焼け止めを塗っても、汗をかいたり泳いだりした後は落ちてしまいますよね。
「落ちちゃったかな?」と思ったら、その都度塗りなおすことが大切です。
また、日焼け止めの効果を十分に発揮させるためには、2~3時間ごとに塗りなおすのがおすすめです。
家の中でも塗った方がいい?
「特に外に出ないんだけど、家の中でも日焼け止めは塗った方がいいの?」と悩む方もいるでしょう。
家の中では窓際が紫外線が強く、普通のガラスの場合約60%の紫外線を通してしまうと言われています。
そのため、窓際で過ごす時間が多い場合は日焼け止めを塗っておくと安心です。
窓際以外の場所では、それほど気にする必要はないため、UVカット効果のあるファンデーションを塗る程度で大丈夫でしょう。
紫外線が目に与える影響を知りたい!
紫外線といえば、日焼け、シミ、そばかすといった肌トラブルの原因になるイメージが大きいですが、実は目に与える影響も見過ごせません。
お肌と同様に、目に紫外線が入るとダメージを受けてしまいます。
角膜に紫外線が入ると角膜が炎症を起こして、目に強い痛みが起きたり充血したりといった症状が出ます。
ダメージを受け続けると、やがては目の細胞が破壊され白内障などの病気になることもあります。
目を紫外線から予防する方法
目に紫外線を入れないようにするためには、サングラス、コンタクトレンズ、帽子などを身につけるといいでしょう。
サングラスやコンタクトレンズは、もちろんUVカット効果のあるものを選びましょう。
サングラスは正面からの紫外線だけでなく側面からの紫外線にも対応できるように、レンズの大きいものがおすすめです。
サングラスに帽子をプラスすれば、紫外線から目を守る効果が高くなります。
【注意】紫外線による病気
紫外線は、肌トラブルだけでなく重大な病気の原因となることがありますので、健康を維持するためにも紫外線対策をしていくことが大切です。
紫外線による主な病気について紹介していきます。
急性期の症状
日焼け(サンバーン)、雪目、免疫機能低下などがあります。
雪目とは、目が充血して紫外線角膜炎などの急性症状が出ることをいいます。
また、免疫機能が低下すると、感染症などの病気にかかりやすくなります。
慢性期の症状
紫外線を20~30年といった長期間にわたって浴び続けた結果、身体に影響するものをいいます。
皮膚では、シワ、シミ、日光黒子、良性腫瘍、日光角化症、メラノーマ(悪性黒色腫)、基底細胞がん、有棘細胞がんなどが考えられます。
また、目では白内障、翼状片などが考えられます。
深刻な病気に繋がることもありますので、十分なUVケアが必要だと言えますね。
まとめ
紫外線は、曇りの日でも快晴の日の約60%の紫外線が届きます。
また、薄曇りの日は快晴の日よりも紫外線量が多くなることもありますので、曇りだからと言って安心せずに、しっかりとUVケアをすることが大事です。
日焼け止めを選ぶときは、用途やシーンに合わせて選ぶことと、ムラなく塗ることがポイントです。
紫外線に対する正しい知識とケアを知って、お肌を健康に保ちましょう!