将来のため、家族のためにと日々節約に励んでいる人も多いことでしょう。
特にコロナ禍の影響でこれまで以上に家計の引き締めが求められる時代となっています。
ですが、無理な節約はお金を貯めるどころか家計のリバウンドにつながるおそれも。
心と体を豊かにしながらも無理のない節約スタイルを自分なりに確立することが大切です。
今回は「やめたらお金が貯まった」という声をもとに、意外と無駄になっている節約術や節約における改善策を紹介します。
これから節約をはじめたい人、節約しているのになかなかお金が貯まらないという人にぴったりの内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
節約するうえで大事なこと
節約するうえ常に大切にしてほしいことは「無理な節約をしない」「自分のスタイルに合った節約をする」という2点です。
これを意識しないと、節約が続かないだけでなくストレスで逆に無駄遣いをしてしまうおそれがありますので注意が必要です。
ではそれぞれのポイントについて紹介します。
無理な節約をしない
無理や我慢を重ねる節約はやめましょう。
1円でも安く食材を買うためにスーパーをはしごしたり、電気代を節約するためにエアコンを控えるなどしても、目に見える効果がほとんどないという節約方法も存在します。
もちろん無駄遣いをしても良いというわけではありませんが、努力のわりに効果が薄ければなかなかモチベーションも上がりませんよね。
お金が貯まる人たちは継続できない無理な節約はしていません。
効果が分かりやすく、ゆるく長く続けられる方法でコツコツお金を貯めているのです。
自分なりにチャレンジしてみて「続きそうもない」「ストレスが溜まる」というものはスパッとやめる心がけが大切です。
自分の生活スタイルに合った節約をする
節約は自分の生活スタイルに合わせて行うことが大切です。
性別、年齢、家族構成、居住地、収入、人それぞれ状況は違うのに他人の節約術を丸ごと取り入れてもなかなか続けることはできませんよね。
また、生活スタイルは年齢を重ねることでも変化していき、お金を貯める目的や目標額もそれに伴い変わっていくものです。
生活スタイルが変われば、当然その都度節約方法も見直さなければなりません。
独身時代にやっていた「もやし生活」を結婚しても続けているという人や、仕事と子育てで精一杯なのに専業主婦と同じようなストイックな節約を行っているという人も中にはいるかもしれません。
ですが、独りよがりな節約をしてしまうと家族間でギスギスしてしまったり、子どもの成長にも悪影響を及ぼすおそれがあります。
「無理な節約をしない」にもつながりますが、自分も含め家族全員が笑顔でいられるような節約方法を見つけ出すことが大切です。
みんながやめた具体的な節約術を紹介
節約のために「あれをしなければならない、これをしなければならない」と考えるとストレスが溜まりモチベーションも上がりません。
反対に節約のために「〇〇すべき」という固定概念を捨てれば案外効果が目に見えることもあるかもしれません。
次に貯蓄の達人たちがやめて効果があった節約術について紹介します。
献立に悩むこと
毎日毎日献立を考えるのはかなり大変ですよね。
しかも節約しつつ栄養バランスと彩りを意識するとなると大きな負担となります。
献立を考えるのが面倒という時は冷蔵庫の余りもので野菜炒めやスープなどを作って乗り切るのもアリです。
こうすることで冷蔵庫の在庫一掃ができ、フードロスを防ぐことにもつながります。
おうち時間が増えた今、毎日「彩りが鮮やか」「一汁三菜」を意識するのは非常に難しいことです。
献立に悩むことで、むしろ余計な食材や調味料を買ってしまい無駄遣いをしたり、外食に走ってしまうこともあるかもしれません。
最近では余った食材や設定した費用に基づいて献立を自動作成してくれるアプリも多く配信されています。
無理なく自炊を続けるためにも、献立作りがストレスにならないよう心がけましょう。
野菜を丸ごと買うこと
1玉150円のキャベツと半玉で90円のキャベツならどちらがお得でしょうか。
普通に考えると1玉150円のキャベツですよね。
ですが、節約で大切なのは野菜の安さではなく賞味期限や消費期限内に無駄なく使いきれるかどうかです。
少人数で暮らしている場合、食材を丸まる買ってしまうとどうしても食べきる前に腐ってしまうおそれがありますよね。
また、食材の中でもよく献立に登場するものしないものがあるはずですので、目先のお得さだけを見て適当な買い方をするのは厳禁です。
家族の人数や状況にあわせて必要なモノを必要なだけ購入するということを意識してみてください。
ちなみに、何となく栄養面で敬遠しがちなカット野菜や冷凍野菜も節約生活や毎日仕事で忙しい人にとって大きな味方になります。
カット野菜や冷凍野菜であってもビタミンはきちんと残っていますし、食中毒防止のための殺菌剤も水洗いすることで流れますので、安心して取り入れてみてはいかがでしょうか。
同じものばかりではいけないという考え方
献立がワンパターン、同じようなメニューばかりになってしまうと悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
ですが、献立がルーティン化すると無駄遣いが減り毎月の食費が安定するというメリットもあるのです。
「月曜日は魚」、「火曜日は野菜炒め」「水曜日は揚げ物」など曜日ごとにざっくりとパターンを決めておけば献立作りもグッと楽になりますし、余計な食材を買わずに済みます。
食材をその時々の旬のものに変えれば、栄養満点の節約メニューになりますし、飽きずに食べることができますので、「同じものばかりではいけない」と考える必要は全くありません。
毎日チラシをチェックして買い物する
主婦の方の中には毎日チラシをチェックして、安いタイミングで食材を買いに行く、スーパーをはしごするという人もいるでしょう。
ですが節約という観点ではこの方法はおすすめできません。
必要なタイミングではなく、安いタイミングで買ってしまうと結果的に食材を無駄にしたり、ついつい余計なものを買ってしまうおそれがあるからです。
繰り返しになりますが、食費節約のために大切なのは安く買うことではなく、食材を無駄にせず使い切ることです。
「食費は1週間に5,000円まで」、「買い物は週に2回決まった日」など自分なりのルールを決めておけば、家計の中の食費の割合が安定し、毎月の収支の流れがつかみやすくなります。
何となく安いからと頻繁にスーパーへ足を運ぶということは控えるようにしましょう。
現金で支払う
最近ではクレジットカードの他に「〇〇Pay」といったキャッシュレス決済が多く利用されるようになりました。
現金と違いキャッシュレス決済の大きなメリットは何といってもポイント還元やキャッシュバックがあること。同じ支払でも還元があるかないかでは大違いです。
さまざまなキャッシュレス決済サービスがありますが、節約するためには還元率の高さに注目すべきでしょう。
たとえばPayPayであれば還元率20%以上のキャンペーンが頻繁に実施されていたり、楽天ペイであれば支払い方法によって還元率がアップするといった特徴があります。
節約のためには現金払いにこだわらず、キャッシュレス決済サービスも賢く利用することが大切です。
ただし、キャッシュレス決済を利用した場合、毎月の家計管理が煩雑になりついつい使いすぎてしまうというデメリットもあります。
使った額は手元のお金から抜いておく、家計簿に都度記録しておくなどの心がけを意識しましょう。
大手キャリアを利用する
ドコモやソフトバンクなどの大手キャリアを何となく利用し続けている人も多いのではないでしょうか。
しかし節約のためにまず取り組むべきことは「固定費の見直し」です。固定費を減らすことができれば、目に見えて効果が大きくリバウンドすることもないからです。
MMD研究所の調べによると、大手キャリア3社の平均月額利用料は8,312円、一方YモバイルやUQモバイルといった格安SIMは4,424円とおよそ2倍の差が出る結果となっています。
格安SIMだからといって通信速度が著しく低下するということはなく、プランによっては大手キャリアよりも料金を抑えながらデータ使用量を増やすことも可能です。
料金プランの見直しや乗り換えは少し面倒に感じるかもしれませんが、やってみればそこまで難しくはありませんのでこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
高いレジャーをあきらめる
節約中だからといって、家族旅行を諦める必要はありません。
節約のモチベーションをキープするためには、貯めながらも必要な時には使うというメリハリが大切です。
それに本当に行きたい場所やしたいことができなければ心の満足感が得られず、ストレスで無駄遣いしてしまうなんてことも。
節約のコツはお金を貯める目的と必要額を明確にすることであり、高いレジャーは目標設定のためにも非常に最適です。
「1年後海外旅行に行くためには50万が必要だから、そのためには毎月5万円貯めていこう」と目標を明確にするだけでも節約へのモチベーションがグッと上がりますよね。
また加えて、マイルが貯まりやすいクレジットカードに乗り換える、旅行会社の積立を活用するなどの具体的な節約方法を取り入れやすくなります。
節約を長く続けていくためには貯めることだけでなく、使い途も考えておくことが大切です。
行きたい場所ややりたいことなどこの機会に考えてみてください。
セールで服をまとめて買う
節約のために服はセール中にまとめて買うという人も多いのではないでしょうか。
たしかにセール中であれば半額以下なんてこともあるため大変お得に感じますよね。
ですが、セール中はいつもよりかなり安く服が手に入るためテンションが上がりついつい必要以上に買ってしまうということも。
買って帰った後に「これ本当に必要だったのかな」「同じような服すでに持っていた」と後悔してしまった経験もあるはずです。
「安物買いの銭失い」という言葉があるように、安くても結局タンスの肥やしになるようであれば、それは節約ではありません。
安いものではなく欲しいもの、自分に似合う物という基準で商品を見極めることが大切なのです。
セールに行く際には、どのようなデザインの服が欲しいのかあらかじめ考えておく、クローゼットの中をチェックしておく、定価でも買いたいと思えるものだけを買うといった自分なりのルールを決めておきましょう。
外食を我慢する
エンゲル係数を抑えるために普段から外食を我慢している人も多いでしょう。
家族が多いほど外食にかかる費用は膨れ上がるため、ここを締めれば確かに節約の効果は大きくなります。
しかし我慢だけでは、節約を長く続けることはできません。
先述した通り、貯めながらも必要な時には使うことも節約のうえでは大切なことなのです。
ずっと我慢するのではなく、本当に行きたいところに行くために、3回のコンビニ弁当を我慢する、普段は自炊を心がけるなどのメリハリが重要です。
日々の小さな目標が節約を長く続けるためのモチベーションになるはずですので、外食を諦めるのではなく、行くために普段の過ごし方を考えるというスタンスを持つようにしましょう。
本当に節約するところ
節約を続けるうえで大切なことはお金の使い方にメリハリを持たせることです。
自分が本当にしたいことや欲しいものであれば、我慢する必要はありません。
ですが、満足するお金の使い方をするためには締めるところは当然締めていかなければなりません。
たとえば何となくコンビニで買ってしまうお茶やコーヒー、特別セールだからと余計なものまで買ってしまうネットショッピングなど、節約しているつもりだけど思っている以上に日々無駄遣いをしているケースも実は多いのです。
世の中には魅力的な商品が溢れかえっているため、自分で自分の気持ちをコントロールしていかなければなかなかお金は貯まりません。
自分のお金の使い方にもっと意識を向け、「何となく」で買ってしまっているものは無いか振り返ってみることも大切です。
上手に節約するポイント
節約はダイエットと同じで無理せず習慣化できるようにしなければどうしてもリバウンドしてしまいます。
あれもこれもケチケチするのではなくポイントを抑えた節約を心がけるべきでしょう。
では具体的にどのようにすればうまく節約できるのか、そのポイントを紹介します。
使える上限も設ける
食べ歩きが好き、映画鑑賞が趣味、友達との飲み会が大切など人それぞれ譲れない部分がありますよね。
趣味や好きなモノがあるということは心を豊かにしていくうえでも非常に大切ですので、節約中だからといって削る必要はありません。
趣味を楽しみながら節約するコツとしては収入に対して予算を組み、使える上限をきちんと設定することです。範囲内で収まっているなら、ゲームの課金だろうが、飲み会だろうが使い途は何でもOKです。
「飲み会に使うなんて傍から見たら無駄遣いなんじゃ…」なんて思う人もいるかもしれませんが、使える範囲内に収めるためにやりくりできているのであれば、それは立派な節約なのです。
使えるお金をあらかじめ封筒に入れておくなど「見える化」すれば、今月あといくら使えるのか分かりやすいのでおすすめですよ。
足るを知る
使える上限を設けるためには、日々の収支の把握が大切です。
何にいくら使っているのか、きちんと家計簿で記録を残しているでしょうか。
「家計簿は面倒」「使いすぎを知るのが怖い」という理由で避けている人も多いかもしれませんね。
しかし節約の第一歩は収支を把握することです。いくらスーパーをはしごして食費を切り詰めてもこの基本ができていなければ、節約の効果はほとんどありません。
家計簿をつける際はこだわりすぎずシンプルに書くことが大切です。
食費、光熱費、交際費と細かく設定してしまうと計算が大変でなかなか続きません。
まずは、「使った分は記録する」という行動を習慣化していけるよう努力しましょう。
家計簿をつけるようになると意識的なお金の使い方ができるようになります。
「この買い物は必要なモノ?」といった振り返りを積み重ねることで必要な支出とそうでない支出の見極めができるようになるはずです。
まとめ
節約のコツは収支を知りメリハリをつけてお金を使っていくことです。
まずはノートでもエクセルでも家計簿アプリでも良いですので家計簿をつけること、使える上限が分ればその範囲内で支出を抑えることを心がけましょう。
慣れないうちは大変に感じるかもしれませんが、そのうちゲーム感覚としてとらえることができるようになるはずです。
一生ものの節約スキルを身に着け、今以上に豊かな生活を手に入れましょう。