
「まなびwith」と「Z会」、どちらも小学生向けの通信教育として有名ですが、それぞれに違った特徴があるのをご存じですか?
2020年より小学校の授業に英語やプログラミングの授業が増えるなど大きな変化があるなか、家庭学習教材も大きく変わってきています。
まなびwithとZ会の教材はそれぞれどのような特徴があるのか、2020年からの教育改革に対応しているのか確認していきましょう!
まなびwithとZ会それぞれの特徴を紹介!
まなびwithとZ会、、それぞれの教材づくりのベースになっている特徴はなにか、またまなびwithとZ会の気になること、知っておきたいことをまとめました。
順番に確認していきましょう!
まなびwithの特徴
まなびwithの特徴は、これからの時代に必要な「かんがえる力」、「つたえる力」、「ひらめく力」を養うために必要な教科書準拠ではない教材が用意されているところです。
紙教材のみでの展開も特徴で、自分で書くなどの作業を通じて、学校の授業の範囲に止まらない論理的思考力を養うのです。
これは、まなびwithの前身である「ドラゼミ」時代から小学館が得意としている独自のカリキュラム制作のノウハウが活かされています。
Z会の特徴
Z会は、とにかく豊富なコースから選択することができるのが大きな特徴です。
ざっくり紹介すると、下記のようなコースがあります。
- タブレット学習または通常のテキスト学習
- テキスト学習ならスタンダードコースかハイレベルコース、さらに何教科選ぶか
- 中学受験コース(タブレット使用)
Z会は、小学校の授業のみならず、中学受験を考えている子ども向けのコースも用意されているのが最大の特徴です。
また、通常教材も標準的なスタンダードと学校の授業レベル以上の思考力や応用力を身につけるハイレベル、いずれかを選べるので、ハイレベルの問題を解きたい子供にも対応しているのが大きな特徴といえますね。
さらに教材は紙かタブレットかを選択可能で紙教材は課題に取り組む集中力を育て、タブレットは自発的な学習姿勢を育てるのに適しています。
まなびwithとZ会を7つのポイントで比較してみた
まなびwithとZ会、それぞれかなり違いがあることはわかったのではないでしょうか?
ここからはまなびwithとZ会を5つのポイントから詳細に比較していきます。
【比較ポイント1】 国語の教材で比較
まなびwith、Z会とも、国語の学習で最も重要な読解を重要視した教材と問題を揃えています。
幅広いジャンルの文章に触れ、論理的思考力を高める問題に取り組み、自分の考えを文章で表現する力を鍛えるのはまなびwithとZ会に共通した点です。
その他作文教材など、どのような違いがあるかを確認しましょう。
まなびwithの国語教材
作文力と読解力の基礎づくりに重点を置いたまなびwithの国語教材では、漢字や語彙、言葉の使い方を基礎問題でしっかり身につけます。
読解問題では説明文や物語文など、教科書標準の3~5倍に及ぶ読みものを通じて読解力や想像力をはぐくみます。
漢字や語彙を使いこなし論理的思考を高め、作文では答えを自分の言葉で表現する力を育てます。
また、添削では子どもが内容を深める動線になる問いかけを交え、更なるレベルアップを目指します。
z会の国語教材
Z会では、国語がすべての科目の土台になるという考えのもと教材がつくられています。
教科書標準の約3倍用意されている読みものには、登場人物の心情を的確につかむ力を養う物語文と論理展開を理解する説明文があります。
子どもの内面世界や興味が拡げることを目指しています。
表現の課題を通じてその場に応じた表現方法を吸収し、自分で自分の意見を伝える力をつけます。
なお、ハイレベルでは通常よりも長い文章の読解問題をとりあげています。
【比較ポイント2】算数の教材で比較
まなびwithとZ会で共通する点は、図形を使ってねばり強く回答を導き出す能力を養う点です。
必要な図形をイメージして使いこなすことは問題を整理して解法をわかりやすく説明することにつながります。
また、その問題で何を問われているのかを即座に理解する必要があり、学年ごとにこれらのねらいに適した問題を用意しています。
まなびwithの算数教材
まなびwithの算数教材では、基本問題で計算方法や手順がわかったら、反復してその知識を定着させます。
応用問題では、どの方法を使って問題を解くかを整理して与えられた条件から選び、解答にたどり着く応用力を養います。
図形感覚を養う問題も特色のひとつで、図形の重なりに惑わされることなく必要な知識で答えに結びつけるトレーニングを重ねます。
その一環で、文章題を図化することでどうやって何を導けるかを考えさせる取り組みも行っています。
z会の算数教材
Z会の算数では、試行錯誤して問題の解法をさぐることを通じて、その問題の解法を見通す力をはぐくみます。
問題に存在する様々な着眼点を瞬時に見極めて回答できるようにするためです。
また、そのプロセスを筋道を立ててわかりやすく説明する力もつけます。
ハイレベルではこれらの学習から得た知識を、更に別の問題で活用できるような問題が準備されています。
考える範囲が拡がり、思考力がより深くなることが期待できます。
【比較ポイント3】英語の教材で比較
まなびwith、Z会とも、2020年新学習指導要領を基に、「聞く」「話す」「読む」「書く」をバランスよく身につける教材を用意しています。
どの学年からスタートしたとしても、英語にすんなり馴染むよう工夫がこらされているのは心強いですよね。
新しい教科だからこそ気になる点は比較検討しておきましょう。
まなびwithの英語教材
まなびwithでは英語が教科に含まれる前の小1の時点から毎月教材が用意されています。
小2までは「英語に慣れ親しみ、楽しむ」ことを目的にした教材です。
英語の歌を通じて英語の発音やイントネーションを知り、アルファベットの書き取りで英語となじむことで新しい言語習得をスムースにできるよう準備します。
小3からはRPG風のすごろく教材を通じて、楽しむことを忘れずに英語力を身につけていくことになります。
z会の英語教材
Z会では小学校で英語の授業が始まる小3から英語教材がスタートします。
子ども達の身近にある題材で表現を知ることで好奇心を刺激し、言いたいことを言い、書けるようになることを目指します。
ヒアリングでは必要な情報にフォーカスして聴く訓練を通じて、自然とポイントをおさえることができるようになります。
また、小3・4では世界への興味を拡げる読みものや、小5・6では英語を聴きながら文を追う訓練を行い、英語力をより深化さ
対策を期待するところです。
一方のまなびwithでは、独自の教育路線でどのような対策を練ることができるのかを知っておくとよいでしょう。
まなびwithの受験対策
まなびwithでは中学受験対策コースは設けられていません。
ただし、まなひwith全体を通じて教科書を通じた学力を超えた思考力や自ら学ぶ力を育てる教材が揃っています。
その最たるは作文教材です。作文には子どもの思考力や語彙力、伝える力が全面に表れます。
それらの力を柔軟に育てたいならば、まなびwithの国語や作文教材は役に立つでしょう。
中学受験において作文を重要視する学校は珍しくありません。余裕があれば考えてもいいでしょう。
Z会の受験対策
数ある通信教育の中でも特に中学受験に強いのはZ会です。
前身が中学受験専門の進学塾だっただけあって、ノウハウが活かされています。
小3から始まる私立中学受験コースでは、タブレットを通じての学習に教科指導と学習指導の担任2名でのサポート体制が整っています。
小5からの公立中高一貫校の適性検査コースでは要求される「教科基礎力」「情報整理・運用力」「論理的思考力」「課題解決力」「表現力」を伸ばす教材が準備されています。
【比較ポイント6】教育改革対応で比較
2020年新教育指導要項では、小3から英語の授業が始まる他に「自ら課題を見つけて解決する」ための『プログラミング教育』がスタートします。
また、授業時間が増えると共に主体的な学習姿勢が要求されるようになります。
まなびwithとZ会では、この教育改革にどのような対応を行っていてどのような違いがあるのでしょうか。
まなびwithの教育改革対応
まなびwithでは、試行錯誤し考えを深化させる「かんがえる力」、工夫とねばりで問題を解決する「ひらめく力」、自分の考えを整理して「つたえる力」を身につけるしくみを整えています。
また、各科目の問題を考えるにあたり、論理的思考をうながしたりまとめるのに利用できる『思考の達人ツール』が用意されています。
2020年新教育指導要項で謳われている『プログラミング教育』はこれらで補完できますので安心です。
z会の教育改革対応
Z会のプログラミング教育は全学年メインの学習内容に組み込まれています。
学習すれば自然とプログラミング的思考が身につくように設計されているのです。
プログラミング思考をより深めたい方向けには「Z会プログラミング講座 with LEGO© Education」も用意されています。
レゴ©ブロックでつくったロボットを通じて、クリエイティビティや科学的素養を身につけるプログラムです。
【比較ポイント7】デジタル教材で比較
ネット社会が当たり前になった現在、教材にもデジタル化の波が押し寄せています。
まなびwithとZ会でも用意されていますが、一点大きく異なる点があります。
それはメインになる教材について、まなびwithでは紙教材のみの用意ですが、Z会では紙かデジタルかを選べるようになっている点です。細かい違いを確認しましょう。
まなびwithのデジタル教材
まなびwithでメインとなるワークブックは、すべて紙教材です。
会員特典として利用できるコンテンツにデジタル教材が含まれています。
子ども自身で学習計画を立てる際に役立つ、オンラインの学習カレンダーは学習の自主性を育てます。
デジタルライブラリーには楽しく学びのきっかけをつかむ学習まんがが豊富に揃い、デジタル版図鑑NEOで好奇心を育てることもできます。
学習ゲームでは課題をクリアする粘り強さを育てます。
z会のデジタル教材
Z会では、教材としてタブレット学習を選ぶことができ、選んだ場合はデジタル教材で学ぶことになります。
図で問題を立体化するなど、目で見て理解しやすい解説がためになります。
タブレット上で回答した内容は即時採点され、子どもの理解度に合わせた教材提供を実現しました。
記述式の問題にも対応しています。タブレットからの質問も可能です。
次の教材が届くまでに、自動的に組み立てられた学習スケジュールが配信されるのも特徴です。
まなびwithとZ会の会費は?タブレットは選べる?
まなびwithとZ会の教材を確認してきたところで、次は肝心のそれぞれの会費について確認していきましょう!
まなびwithはシンプルな会費なので特に迷うことはありませんが、Z会はコースがかなり枝分かれしていて、選択肢の幅が多いです。
ここではまなびwithとZ会、それぞれの会費をわかりやすく紹介していきますので、参考にしてみてください♪
まなびwithの会費
まなびwithは学年ごとに違う会費となります。
タブレットなども選択できないので、とても分かりやすい会費ですね。
まなびwithの学年別の月払い会費例を下表でまとめました。
支払い方法はカードと口座引き落とし、一括で支払う場合は払込用紙による入金も可能です。
小学1年生 | 小学3年生 | 小学6年生 |
---|---|---|
3,685円 | 4,015円 | 5,555円 |
まなびwithの会費は、12ヶ月分を一括払いで支払った場合は1ヶ月分お得に受講できます。
また年度途中で入会した場合の一括払い会費には次年度分が含まれます。
そのため入会する月によって会費が異なります。
Z会の会費
Z会の会費は、紙教材のコースやタブレットコース、さらにその中でスタンダードかハイレベルかを選択できます。
小学3年生からは、1教科から4教科まで選択でき、これらに加えて中学受験コースも選択できるようになります。
選択肢がかなり多いので、自分の子供にあったコースを十分に検討してみましょう。
支払い方法はカード払い、口座引落、払い込み用紙による入金を選べます。
コースの一例をあげて会費を下記の表にまとめてみました!
今回は毎月払いの場合の料金ですが、12か月一括払いだとさらにお得な料金になります。
コース名 | 小学1年生(毎月払い) | 小学3年生(毎月払い) | 小学6年生(毎月払い) |
---|---|---|---|
スタンダード(紙)・月額 | 4,620円(税込み) | 2教科 3,190円(税込み)
3教科 4,785円(税込み) 4教科 5,280円(税込み) |
2教科 4,400円(税込み)
3教科 6,600円(税込み) 4教科 8,250円(税込み) |
ハイレベル(紙)・月額 | 5,060円(税込み) | スタンダードの会費に1教科につき220円(税込み)プラス | スタンダードの会費に1教科につき220円(税込み)プラス |
タブレット・月額 | 3,520円(税込み) | 7,040円(税込み) | 8,800円(税込み) |
中学受験コース・本科(トータル指導プラン)・月額 | - | 2教科 7,920円(税込み)
3教科 11,880円(税込み) 4教科 15,840円(税込み) |
2教科 11,440円(税込み)
3教科 17,160円(税込み) 4教科 22,880円(税込み) |
タブレットコースではなく、紙ベースの学習になるスタンダードコースは、英語は本科に含まれないため別料金となります。
また注意点として、中学受験コース・本科の受講には対応するiPadとタッチペンが必要です。
ほかにも、上記の会費以外に、入金手数料や提出課題の郵送料、インターネット通信料などが別途かかることも事前に把握しておきましょう。
まなびwithとZ会それぞれおすすめしたい人は?
まなびwithとZ会について詳しくみてきたところで、それぞれどのような人におすすめなのかを紹介していきます。
どちらにするか迷っている人は参考にしてみてくださいね!
まなびwithをおすすめしたい人
まなびwithは教科書準拠ではありません。
教科書という枠にとらわれない思考力やまとめる力、そして自ら学ぶ力をはぐくみます。
学校の教科書だけにとらわれず勉強する方法を身につけさせたいなら、まなびwithは最適な教材と言えます。
また、英語学習は小1から用意されているのも魅力です。
英語の授業が始まる小3までの間にじっくり慣れさせたいと考えているなら、まなびwithがその要望に応えられるでしょう。
Z会をおすすめしたい人
Z会のカリキュラムは、教科書の内容を始めとしてその中でもスタンダードとハイレベルという区分けを行うなど、きめ細やかさが魅力です。
通常の教科書に沿った学習にプラスアルファの要素を入れたいなら、Z会が足りない部分を補う役目を果たします。
また通常よりも高い難易度の問題が、子どもを着実にステップアップに導きます。
特に、中学受験を考えているなら、専用の受験講座も用意されているZ会がおすすめですよ!
もっと比較してみたい人は、無料お試し教材を取り寄せよう!
まなびwithとZ会、両者の教材と向き合った時の子どもの様子も見られます。
まなびwithでは1週間分のワークブックやナゾトキ、それにコースの説明と会費・キャンペーンをまとめたものが届きます。
Z会からはその学年に応じた教材が届き、スタンダードとハイレベルの違いも確認することができるでしょう。
お試し教材は無料で1回限りとなりますが、どの教材がいいか迷っている人は取り寄せて参考にしてみましょう。
まとめ
まなびwithとZ会の違いは大まかに言うと、教科書にとらわれない学習を希望するか、中学受験を見据えたハイレベルな学習を希望するかの違いであることが理解できました。
共通する点としては、どちらも国語を通じての語彙力や表現力の強化に重点を置いています。
国語がすべての学びの出発点である、という考え方ですね。
子どもにはどちらが合っているのか、そして中学進学に関する意向などから、適切な教材を選んでくださいね。