
冬が近づくにつれて食べたくなるのが鍋料理ですよね!
数ある鍋料理の中から、今回は「ふぐちり」を紹介します。
「でも、ふぐって高いんじゃない?」
そうですね。「ふぐ」と聞くとちょっと手が出ない!と思う人もいるかもしれません。
しかし、最近では自宅でも気軽に食べれるようになりました。
冬の季節は家族でふぐちりを囲んで、幸せな気分になりましょう!
ふぐの美味(おい)しさに迫る
ふぐの美味(おい)しさの秘密は、その弾力にあります。
白身魚は脂肪分が少ないことが特徴としてあげられますが、ふぐは脂肪分が特に少ないため、歯ごたえを感じることができる食材です。
例えば、鯛(たい)の脂質は100gあたり10.8gですが、ふぐの脂質は100gあたり0.3gと驚くほど少ないのです。
よく「脂がのってうまい」と聞くように、一般的に高級食材のおいしさは、良質の脂質です。
それに対して、ふぐのおいしさは、良質なタンパク質のおいしさです。
脂質が少なく弾力が強いので、かめばかむほどにおいしさがあふれ出すふぐは、他の食材では味わうことができない魅力を備えています。
ふぐちりについて
そもそもふぐちりとはどういった料理か知らない人もいるかもしれませんね。
ふぐちりとはどんな料理なのか、また「てっちり」との違いはあるのか確認していきましょう。
ふぐちりの由来と「てっちり」
ふぐ料理は数多く存在しますが、有名なふぐ料理の中に「ふぐちり」があります。
ふぐちりは、ふぐの「ちり鍋」のことを指します。
この「ちり鍋」とは、主に白身魚の切り身を使って、野菜や豆腐とともに水煮する料理のことなんです。
ちり鍋の由来は鍋に切り身魚を入れると、「ちりちり」と縮んでしまうことから来ているとされています。
代表的なものに「鱈(たら)ちり」「「鯛(たい)ちり」「河豚(ふぐ)ちり」があります。
中でも、河豚(ふぐ)ちりのことを「てっちり」と呼ぶことが多いようです。
ふぐちりの魅力
味付けをせずに煮る「ふぐちり」ですが、この調理方法がふぐに適しています。
もともと脂質が少なくタンパク質が多いふぐを、濃い味付けの汁で煮込んでしまうと、水分が食材から抜け出してしまうので食感が悪くなってしまうからです。
ふぐ料理の良さは独特の食感を楽しみながら、嚙(か)むほどに溢(あふ)れ出すうまみを感じることにあります。
調理するときは余計な味付けはせずに、食感を残すことを大事にすることで、本来の味を損なうことなく仕上げることができます。
また、ふぐの旬は冬であることから、寒い時期に食べたくなる鍋料理にぴったりの食材です。
それに加えて、ふぐ料理にかかせない柑橘(かんきつ)系果物の旬の時期と同じであることも、ふぐちりの美味(おい)しさを引き立てる要因となっています。
ふぐちりを家庭で美味(おい)しく調理するコツ
家庭でも簡単に調理することができる「ふぐちり」ですが、より美味(おい)しく仕上げるためのコツを紹介します。
これから紹介するコツを参考にすれば、ふぐの美味(おい)しさを損なうことなく調理できます。
せっかく高級食材を購入したのに、調理に失敗して満足できなかったということがあっては、悔やんでも悔やみきれません。
調理方法に難しいことや、手間のかかりすぎることはありませんので、コツをしっかりと抑えて家族で美味(おい)しいふぐちりを楽しみましょう。
出汁(だし)を取る
まずは出汁(だし)のとり方です。
味付けを行わないちり鍋では、出汁(だし)をしっかりと取ることが重要です。
ふぐちりの出しには、「昆布」と「ふぐのアラ」を使います。
昆布出汁(だし)は、前面に主張することのない出汁(だし)が取れますので、素材の味を存分に味わいたい「ふぐちり」にぴったりです。
まず、乾燥させた昆布の表面を「固く絞った布巾」でふき取りましょう。
これは、昆布の表面についている小石や砂を取り除く作業です。
水洗いしてしまうと、うまみが流れてしまいますので、やさしくふき取ってください。
次に、鍋に水をはったら昆布を、30分から1時間漬けておきます。
その後、中火にかけて沸騰直前に、昆布を取り出してください。
沸騰してからも煮込んでしまうと、昆布のねばねばした成分が鍋の中に広がってしまいますので注意が必要です。
★(参考)こんぶのくらこん「だしの取り方」
アラを入れて出汁(だし)を取る
アラとは食べる部分を取り除いたものです。
出汁(だし)は骨の近くの方が良質のものが取れますので、アラを使って、ふぐの美味(おい)しさを引き出すことができます。
白身魚の場合はそれほど生臭さがありませんが、鍋全体が生臭くなってしまわないように霜降りを行いましょう。
霜降りは、表面についている魚の血やぬめりなどを取ることを言います。
大きめのボウルなどに、アラを入れたら、沸騰直前の90~95度くらいの熱湯をかけます。
箸などを使って、軽くかき混ぜて全体が白くなってきたら、水や氷を使って冷まします。
その後は、手を使ってアラの表面をやさしく洗っていきましょう。
表面の血やぬめりをきれいに取り除くことができます。
最後は、キッチンペーパーなどを使って水分をしっかりと取り除きましょう。
アラ表面の水分には、生臭さの原因となる成分が含まれています。
20分ほど煮込んだらアラを取り出しましょう。
煮るときは弱火にしてください。
意外と知られていないことなので覚えておいてほしいことが、「強火はなべ全体に火があたる」「中火はなべの底に火の先端があたる」「弱火は鍋の底に火があたらないくらい」の火加減です。
野菜とふぐを入れて煮込む
まずは火の通りにくい野菜を中心に鍋の中に入れておきましょう。
ふぐは煮込みすぎると食感が悪くなってしまいます。
根菜など火の通りにくいものが柔らかくなってきてから投入してください。
春菊などの葉菜は、火が通りやすいので食べる直前に入れるようにします。
これで、美味(おい)しい「ふぐちり」の完成となります。
ある程度、ふぐちりを楽しんだら、ごはんと卵で雑炊を楽しむのも、ふぐの出汁(だし)を堪能できますのでおすすめです。
おすすめのふぐ料理
鍋で楽しむ以外のふぐの食べ方を確認していきましょう。
ふぐの弾力を楽しめる料理
ふぐちりのほかにも、ふぐの美味(おい)しさを堪能できる料理があります。
まず、「ふぐ刺し」です。テッポウの刺しを略して「てっさ」とも言われる代表的な料理のです。
ふぐの弾力の強さから、透けて見えるほど薄く切り分けるのが特徴です。
「鶴盛り」「菊盛り」「孔雀(くじゃく)盛り」「牡丹(ぼたん)盛り」など、見た目の美しさを楽しめる盛り付けもふぐ刺しならではです。
次に、ふぐのから揚げです。
から揚げは、食材を衣で包み込むことで、外に水分や旨(うま)みが逃げてしまわないように工夫された調理方法です。
水分を多く含み、良質のタンパク質が豊富なふぐを楽しむのに適した調理方法となっています。
衣のサクサク感と、ふぐのプリプリの食感が楽しめる一品です。
ひれや皮も楽しめる
ふぐの身は、独特の弾力があって他の食材では味わうことのできない良さがありますが、ふぐの楽しみはそれだけではありません。
ひれの旨(うま)みを生かした「ひれ酒」は、日本酒の印象を大きく変えてしまうほど香ばしさが漂います。
日本酒好きの方だけでなく、日本酒が苦手な方にもふぐちりと一緒に試してほしいふぐの楽しみ方です。
また、ふぐの皮もおすすめです。
皮にはゼラチン質が多く含まれているため、ぷるぷるとした食感があります。
それに加えて、こりこりとした歯ごたえがやみつきになります。
さっとお湯に潜らせるだけで独特の食感を楽しめます。
ふぐの毒の危険性
魅力がぎっしりと詰まった食材ですが、ふぐには毒があることで有名です。
テトロドキシンという麻痺(まひ)作用の強い毒で、加熱しても分解されることはないため、免許のない方がふぐを調理することはさけましょう。
ふぐ毒に対しては、有効な治療法が存在しておらず、尿などから自然と排出されるのを待つ以外の対処法がありません。
厚生労働省や自治体でも、ふぐ毒による事故があとをたたないため、知識のない方が調理しないよう呼びかけています。
食品衛生法でも罰則規定があり、3年以下の懲役か300万以下の罰金となっています。
ふぐが手に入った場合は、免許をもった方に依頼するようにしましょう。
安心の下関ブランド
ふぐ毒は危険ですが、「河豚(ふぐ)は食いたし命は惜しし」という言葉があるように、一度は食べておきたい食材です。
ふぐ料理を安心して堪能したいのならば、下関産のものをおすすめします。
下関には水揚げされたふぐのうち、7割以上が運ばれています。
長期輸送が可能になったため、関東などに直接持ち込まれるようになっています。
それでも、下関に多くのふぐが持ち込まれるのは、下関には腕の良い職人が多く集まっているからです。
ふぐ調理師の免許は国家資格ではありません。
都道府県によって基準が異なるだけでなく、講習を受けるだけで試験のない都道府県もあります。
安全性を重視して選ぶなら、下関で調理されたふぐを食べるのが良いでしょう。
ふぐは縁起の良い食べ物
全国的には、余り馴染(なじ)みのないことですが、ふぐは縁起の良い食べ物とされています。
下関においては、「ふぐ」とは呼ばず、「ふく」と呼びます。
その理由は、「ふぐ」は「不具」「不遇」といった言葉を連想させることに由来しているためです。
「ふく」と呼ぶことで、「福」の意味をこめて縁起物としています。
家族みんなで、「ふく」を囲んで「ふく料理」を幸せなひとときを楽しめます。
お世話になった方への恩返しや、両親への孝行をかねて、「ふく」を届けるのも喜ばれます。
高級食材をネット通販で購入する
ここまで紹介してきた「ふぐ料理」はとても高級食材です。
そのため、外食で食べるとなると1人10,000円を超えることもあるでしょう。
そこで、3~4人の量を6,000円未満で食べることができるのが、家庭で料理をするからの醍醐味(だいごみ)です。
1人に換算すると、2,000円でかなりの量を食べることができます。
高い料亭だと20,000円もするふぐ鍋ですが、ふぐ通販の美食市でふぐを購入するととてもリーズナブルです。
先ほども紹介した、国産のとらふぐをふぐの本場、下関から直送で提供していますので安心して、美味(おい)しく食すことができるでしょう。
冬の寒い時期に、ボーナスが出たあとに、お正月にちょっと贅沢(ぜいたく)したいときに、家族や夫婦で食卓を囲みながら楽しむすることをおすすめします。
また、贈答用に利用しても大変喜ばれます。
ふぐちり、ふぐ刺しなど、お好みの食べ方に応じて商品を選べますので是非一度は利用してみてください。
なお、ふぐが旬となる毎年11月~12月が繁忙期ですので、この時期に注文をする人は早めに申し込みをしてください。
商品購入単価は平均12,000円前後となっており、送料無料でとってもお得です。
贅沢(ぜいたく)にふぐ三昧をしてみてはどうでしょうか。
まとめ
ふぐちりは家庭でも複雑な調理を必要とせず、寒い時期におすすめの料理です。
ふぐ毒に不安がある方も、熟練のふぐ調理師が捌(さば)いたふぐであれば、安心して楽しむことができます。
ふだんは高級食材と諦めてしまいそうな「ふぐ」ですが、ネットで購入をするとリーズナブルに楽しめます。
縁起物の「ふく料理」は、正月などに家族で堪能してもいいかもしれませんね。