
八朔は日本が原産の果物ですが、名前は違うけど見た目が似ている果物がたくさんあります。
同じように見えても味が全然違うことがあるのが、柑橘系の果物ですからどれを買っていいものか迷ってしまうでしょう。
この記事では、八朔がどのような果物なのかがはっきりとわかるように、八朔の情報を伝えていきます。
八朔の名前の由来は?
八朔は、8月1日をあらわす八月朔日が名前の由来とされています。
どうして日にちが名前の由来となっているかというと、八朔が8月1日から食べ頃になるからだと八朔の原木を見た和尚さんが言ったことが由来だそうです。
それなら、八朔は夏が旬の果物なのかというと、実は寒い時期の果物です。
旧暦の8月1日は今の暦では9月頃になりますから、とても八朔の食べ頃とは考えられません。
あくまでも和尚さんの予想だっただけで、残念ながらぴたりと言い当てることはできなかったのでしょう。
八朔とミカンはどこが違うの
八朔は夏ミカンや甘夏などと良く似ている果物です。
この3つは全てミカン科ミカン属の果物に分類されているので、見た目が似ていることは当然のことでしょう。
では、一体、どこが違うというのでしょうか。
八朔は、広島県が原産地の果物です。
果肉の水分が少なくて苦味があることがポイントです。
それに対して、夏みかんは水分を多く含んだ果肉で、酸味が強いという特徴があります。
最後に甘夏ですが、夏ミカンを改良したもので、酸味を抑えて甘みを強くした果物です。
見た目が似通っている3つの果物ですが、食べてみると全く違う味を楽しむことができます。
好みや、そのときの気分でどれを食べるかを決めるのも楽しいのではないでしょう。
八朔の旬の時期は?
八朔の名前の由来が8月1日であることは紹介しましたが、八朔の出荷は1月頃から始まります。
そして、旬の時期は2月から3月と言われているようです。
なお、木成りと言って、わざと収穫時期を遅らせて熟すのを待ってから収穫される八朔は、3月の中旬頃から市場に出荷されます。
先ほど紹介した甘夏なども旬の時期は3月から4月頃です。
実際に食べ比べをして、違いを知るのも楽しいでしょう。
八朔の栄養価
八朔はカロリー控えめな果物ですので、カロリー摂取量を気にしている人にも嬉しい食材です。
バナナのカロリーが100gあたり86kcalであるのに対して、八朔のカロリーは100gあたり45kcalしかありません。
また、柑橘系の果物らしく、ビタミンCやクエン酸を多く含んでいます。
ビタミンCは抗酸化力が高いことで知られていて、鉄分の吸収を助けるなどの働きや、メラニン色素が沈着しないようにしてくれる作用でも有名です。クエン酸は疲労回復を助けてくれるなどを期待できます。
その他に、ビタミンCのサポート役であるビタミンPや、免疫力を高めてくれるβ−クリプトキサンチンに加えて、オーラプテンという肌や髪をキレイにする成分も含まれています。
低カロリーで女性に嬉しい成分が多いのが、八朔の特徴と言えるでしょう。
おいしい八朔の見分け方
どうせ食べるなら少しでも美味しい八朔を食べたいと思いませんか。
初めて八朔を食べる人でも簡単に見分けるコツは、色に注目することです。
美味しい八朔は、皮が明るく鮮やかな橙色をしています。
また、ヘタにも注目してできるだけ緑色を手に取ってください。
また、重さを比べることも大事なポイントです。
手に取ったときに、より重みを感じる八朔の方が美味しいと言えます。
更に、香りも判断材料のひとつです。
甘い香りがするものを選ぶことがおすすめです。
八朔の剥き方と食べ方
八朔は皮が固いので手で剥かずに、包丁などを使う方が簡単です。
また、外側のオレンジ色の皮を剥いた後に出てくる白い皮(じょうのう)も、そのまま食べるには暑くて食べにくいのでキレイに剥いてしまった方がよいでしょう。
八朔はそのまま食べても美味しい果物ですが、甘さが控えめで独特な苦味があります。
そこで、甘みを加えてジャムやゼリーにすれば食べやすくなるのでおすすめです。
また、はちみつ漬けにすると、甘さを補えるだけでなく疲労回復を助ける効果が期待できます。
レモンは10月から3月にかけて出荷されている果物です。
八朔が出回る前はレモンを使って、八朔が旬を迎えたら八朔のハチミツ漬けに変えるなどの工夫ができます。
ずっと同じでは飽きてしまいますので、運動部に所属して疲れている子供の応援のために作るのもおすすめです。