
冬に人気のある食材といえばカニですよね!
家族みんなで食卓を囲むと、無口になってひたすら食べてしまうという現象も珍しくないのではないでしょうか。
そこで、毛ガニ、タラバガニ、ズワイガニと日本三大蟹とも呼ばれる中でも、特に親しみがあるタラバガニとズワイガニについて、美味(おい)しいのはどっちなのか、それぞれの特徴をまとめながら、おすすめの食べ方も紹介していきます。
タラバガニとズワイガニの違いをチェックしてみよう
1)「名前」の由来は?
ズワイガニの由来からみていきましょう。
ずわいの由来は「すわえ」からきています。
「すわえ」とは漢字で「楚」と書き、細く長く伸びた枝を意味しています。
ズワイガニの姿が、この「すわえ」に似ていることから「スワエガニ」になり、さらになまって「ズワイガニ」となった言われています。
一方、タラバガニの由来は「鱈(たら)場」となっています。
白身魚で有名な「タラ」が多く取れる漁場でたくさん取れるカニということで、「鱈(たら)場ガニ」という名前が定着しました。
なお、タラバガニの方が寒い地域に生息していて、東北よりも北で水揚げされます。
2)「足の数」は?
一般的に、カニの足は5対10本です。もちろんズワイガニの足の数も5対10本ですが、しかしタラバガニの足の数は一見すると4対8本しかありません。
実はタラバガニの足も5対10本なのですが、一番後ろの足は甲羅の中に隠されているため、4対8本しかないように見えるわけです。
3)「カニみそ」が美味(おい)しいのはどっち?
カニみそといえば、クリーミーで濃厚な味わいに、大好物という人も多いのではないでしょうか。
特にカニみその王様とも言われる「毛ガニ」のカニみそです。
地元北海道の人がおすすめする食べ方は、カニの甲羅の中で、ほぐした筋肉質な身と混ぜ合わせるのが一番だとか。
しかし毛ガニはほかのカニよりも小ぶりなものが多く、大振りのものは値段も高めで、なかなか食べる機会はないかもしれません。
そこで次におすすめなのが、ズワイガニのカニみそです。
身自体に甘味があるズワイガニのカニみそはたっぷり食べたい人におすすめです。
毛ガニに次いで、濃厚なカニの風味いっぱいのカニみそをたっぷり味わうことができます。
ところが、タラバガニの場合は、基本的にカニみそは食べずに捨てることが多いでしょう。
最も新鮮なタラバガニであればカニみそも食べられますが、傷みやすいこと、またそもそも毛ガニやズワイガニに比べて味が落ちることから、タラバガニは基本的にカニみそを食べることはありません。
4)ズワイガニは地方によって呼び名が変わる
ズワイガニは国内で水揚げされるものも多く、多数のブランドがあります。
地方によって呼び名がいろいろ変わりますが、どれもズワイガニのことです。下記に地方ごとの呼び名をまとめました。
地 域 | オ ス | メ ス | そのほかの呼び方 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
鳥取 | 松葉ガニ | 子持ちガニ | 若松葉ガニ(脱皮してすぐの甲羅がやわらかいズワイガニ) | |
京都 | 間人(たいざ)ガニ | コッペガニ | 間人ガニの漁に使われる船が5隻しか存在しないため、数が少なく希少価値の高いズワイガニ | |
兵庫 | 津居山ガニ | セコガニ | その日のうちに持ち帰る「日帰り操業」を行っているため、非常に新鮮なズワイガニが水揚げされる | |
福井 | 越前(えちぜん)ガニ | セイコガニ | 古くから天皇に献上する「献上ガニ」として知られており、格式の高いブランドガニ | |
石川 | 加納ガニ | 香箱ガニ | 国内で唯一のメスのブランドガニ。一般的に、オスの方が大きいので食べ応えがあるが、メスには卵を食べられる別の楽しみがある |
5)ズワイガニはクモの仲間?
ズワイガニやタラバガニはクモの仲間だという話を聞いたことはありますか?
足の数が同じ8本だからという理由で、クモじゃないかという話が巷をにぎわしているとか。
もちろん、ズワイガニはれっきとしたカニです。学術上の分類では「節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目短尾下目ケセンガニ科ズワイガニ属」となっています。
このうち「ケセンガニ科」というのが、旧分類名を「クモガニ科」といいました。
この「クモガニ科」というのがどうも、「ズワイガニはクモの仲間じゃないか」という噂の原因の1つになっているようです。
さらにはタラバガニは足が8本に見えることも理由として考えられます。
6)タラバガニは実はカニじゃない?ヤドカリ?
タラバガニは、ズワイガニよりも寒い地域に生息しているため、主な漁場は「オホーツク海」や「ベーリング海」です。
日本ではオホーツク海に面している網走が有名です。
また、アラスカやロシアの海域となっていますので、タラバガニは海外から輸入されているものも多くみられます。
ロシアが資源保全のために、禁漁区域や禁漁期間を設けています。
そのため、タラバガニの流通量が減少しており、価格が上昇傾向にあります。
ところで、タラバガニは実はカニではありません。
かといって、クモでもありません。タラバガニはなにかというと、学術上ではヤドカリの仲間になります。
さきほど足の数で、タラバガニは5対10本であっても、最後の1対2本の足が甲羅の中にしまわれているため、見かけは4対8本だと述べました。
この最後の1対の足が小さく、甲羅の中に隠されているというのが、タラバガニが「ヤドカリ」の仲間である証拠です。
「ヤドカリ」も4対8本しかないようで、実は背中に背負った貝殻の中に1対2本の足が隠されています。
このほかタラバガニのように、見た目はカニでも実は「ヤドカリの仲間」に、花咲ガニとアブラガニがあります。
7)タラバガニの偽者?アブラガニってなに
タラバガニによく似たカニで、アブラガニというカニがあります。
見た目がそっくりであり、しかしタラバガニと比べて安価であるため、アブラガニをタラバガニと偽って販売している業者もいるようです。
ボイルし殻を取り除いてしまえば、味では料理人ですらほとんど見分けがつかないともいわれています。
そもそもアブラガニと知って購入するのであれば問題はありませんが、タラバガニを買ったつもりでアブラガニだったという場合はショックが大きいでしょう。
そこで見分け方として、甲羅の中央下部分の突起の数で見分ける方法があります。
タラバガニは突起の数が6個であるのに対し、アブラガニは突起が4つしかありません。
もちろん、中には数が違うタラバガニやアブラガニもいますが、多くはその点で違いを確認できるようです。
タラバガニとズワイガニの価格の違い
ブランド化している「越前(えちぜん)ガニ」などのズワイガニは、もちろんタラバガニよりも高い値段となっています。
ブランドとして売り出されていないズワイガニと、タラバガニを比較した場合には、タラバガニの方が高価です。
サイズの大きいタラバガニの方が、食べ応えがあることから人気が高いことも理由のひとつです。
それに加えて、ロシアからの輸入量が減ってきていることから、希少価値が高まっていることも原因となっています。
スーパーとネット通販の価格の比較
スーパーで売られているカニと、ネット通販のカニの価格を比較してみると、ネット通販の方が安くなっています。
産地から直送するなど、コストを抑える努力をしていることから、価格を抑えることができているためです。
ただ、ネット通販をする場合に注意したいことは、殻のせいで身がどれくらい詰まっているかわかりにくいという点です。
直接手に持って重さを感じることもできませんので、実際に届いてみないとわかりません。
1kgなど、重量で購入する場合が多いネット通販ですが、カニ選びで失敗したくない方は「むき身」や「カット済み」のものを購入するとよいでしょう。
殻を外してからの重量ですから、損をしにくい買い方です。また、固い殻を取り除く必要がなく、すぐに食べられるのも魅力です。
生冷凍とボイル冷凍
ネット通販の方が安く購入できるわけですが、冷凍の方法には「生冷凍」と「ボイル冷凍」という2種類があります。
文字通りの意味で、生で冷凍したか茹(ゆ)でてから冷凍したかの違いになります。生冷凍のカニは、生食用には使えません。
生食用のものは「活カニ」になりますので、冷凍ものを利用しないように十分に気をつけてください。
どちらを購入しようか迷う人は、「鍋など加熱調理するなら生」を「特に調理せずシンプルに食べるならボイル」を購入しましょう。
ボイル冷凍の場合は、塩茹(ゆ)でしてあるため下味がついています。
そのため、調理して食べたい場合は、使いやすさから考えて生冷凍が向いています。
そして、解凍の基本は「焦らずゆっくりと」だと考えてください。
すぐに食べたいからと、水にさらしたりしてしまうと、カニの旨味(うまみ)が流れ出てしまいます。
表面の乾燥を防ぐために、新聞紙などで包み冷蔵庫でゆっくり解凍しましょう。
味の違いとおすすめの食べ方
タラバガニ
タラバガニの魅力はなんといってもサイズにあります。
足が太いため食べ応えはカニの王様というにふさわしいです。
それに対して、甘みは弱く淡白な味わいになっています。
タラバガニを食べるときは、余計な味付けは一切せずに素材の味を楽しむ調理方法がおすすめです。
やはり王道な食べ方は、「茹(ゆ)でガニ」です。ほかにも、シンプルに「焼きガニ」「しゃぶしゃぶ」なども適した調理方法です。
「天ぷら」も衣のサクサク感と、タラバガニのぷりぷりとした食感の両方を楽しめるので是非試してみてください。
ズワイガニ
ズワイガニの場合は、強い甘みを感じることができます。
また、カニみそを楽しめるのも魅力です。
食べ応えよりも、カニの旨味を感じるのに適しています。タラバガニと同じく、そのまま食べても美味(おい)しいズワイガニですが様々な調理にも活用できます。
特に「カニ鍋」はおすすめです。鍋自体も美味(おい)しいですが、鍋を楽しんだあとに、ご飯と卵を加えて雑炊を楽しむことができます。
カニの味がスープに溶け込んでいて、最後までカニを堪能することができますよ。
そのほか、ほぐし身を使ったり、贅沢(ぜいたく)にむき身をのせたカニチャーハンにしたりと、調味料で味付けをしてもカニの味を堪能できるのがズワイガニです。
また、甲羅焼きでカニ味噌(みそ)を堪能できるのもズワイガニの魅力です。
ネット通販でカニを購入する!
タラバガニとズワイガニのどちらが美味(おい)しいということを紹介してきました。
続いてタラバガニ、ズワイガニをネット通販するならどこがおすすめをみていきましょう。
食べ応えのあるタラバガニはここがおすすめ!
食べ応えのあるカニが好きだという人にはタラバガニがおすすめです。
ネット通販であれば、水産会社で扱う商品であれば確かな品質で安心です。
タラバガニは、ロシアなどから輸入をしているとも話をしましたが、ロシアに近い北海道のタラバガニはとても美味(おい)しいです。また、輸入品ではなく中間業者を極力通さずに、直接お客様の元へ届けている点もポイントとして、タラバガニ専門の北海道網走水産がおすすめになります。
北海道と網走という地名ブランドを強く意識して、北海道内の特産物300種類以上の商品を扱っています。
夏はお中元、冬はお歳暮、年末年始は自宅でと多くの用途があります。
ネット通販でどこにするか迷ったら、蟹専門店の北海道網走水産がおすすめです。
【商品番号018】ボイルたらばがに足 大・1kg /ボイル冷凍
お値段:9,800円(税込)
味の濃さを求めるならズワイガニ
食べた満足度の高さよりも、カニの風味をじっくり味わいたい人にはやはりズワイガニがおすすめですが、ブランド化されているズワイガニは、やはり高価になるため、なかなか手が出せないということがあります。
そこでズワイガニの種類の中でも、トゲズワイガニであれば、比較的安く購入することができるためおすすめです。
トゲズワイガニはズワイガニと何が違うのかと言えば、「トゲズワイガニは甲羅の両脇にトゲがある」というわけで、他はズワイガニと同じなんです。
それでいて低価格で購入できるわけですから、カニを購入する際には、是非トゲズワイガニも候補にいれていただきたいですね。
「トゲズワイガニ、買ってみようかな」という人には、福岡のかに専門店【カニ工場】がおすすめです。
福岡のかに専門店【カニ工場】は、福岡の株式会社MTフーズが運営するカニ通販サイトで直営店もあり、毎年行列ができるほど人気のあるお店です。
水産商社や全国のホテル、レストランで使用されるプロが認めたカニを安く購入することができます。
カニ工場ではタラバガニとズワイガニ(あるいはトゲズワイガニ)以外のカニを取り扱っていませんが、タラバまたはズワイガニを購入するつもりの人であれば、なにも問題はありませんよね。
また、トゲズワイガニと言えど、希少な大型の脚が購入できますので、家族で食べるものとして、あるいはギフトとして贈っても十分満足できる商品と言えるでしょう。
まとめ
食べ応えとぷりぷりの食感を楽しめるタラバガニと、甘みの強さとカニ味噌(みそ)を楽しめるズワイガニには、それぞれのよさがあります。
どちらも甲乙つけにくい美味(おい)しさがありますので、どちらを選んで食べようか困ってしまいます。
そんなときは、食べくらべてみるのも楽しみのひとつでしょう。